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新興国ではまだインフラの整備が遅れているところもある。例えばフェイスブックではドローン(無人小型飛行機)を使い、へき地でのネットワークを整備する構想を打ち出している。これにもエリクソンは協力しているのか。

 まずエリクソンは世界中の通信事業者を顧客に持ち、現在、世界の人口の85%については、音声とSMS(ショート・メッセージング・サービス)が使えるような状態になっている。それが2019年には世界人口の98%になる。

 フェイスブックの取り組みは、事業者が投資をしていないようなへき地を想定している。エリクソンとしてもへき地に対してサービスが提供できるような新しい方法を模索しているが、現時点では、フェイスブックのドローンのプロジェクトは同社独自の構想だ。

 そもそも、そうした地域ではユーザー側が使う端末を充電するための電源が確保できないという問題もある。一方で、既にサービスが利用できるところに住んでいるにもかかわらず、経済的な理由からサービスが使えない人も数多く存在する。

 我々がしていきたいのは、そうした場所において、ネットワークやアプリ、デバイスの利用効率を上げることでコストを下げ、「サービスがあるのに使えない」「経済的に余裕がなくて使えない」という人々にも、サービスを利用しやすい環境を作っていくことだ。

 例えば電源の問題でも、デバイスがネットワークにつながっている状態で頻繁に画像などをダウンロードしていると、デバイスの電池が早く消耗する。アプリのネットワーク利用効率を改善し、その地域のネットワークに最適化することで、1日1回の充電が、1週間に1回で済むようになるかもしれない。

イノベーションラボでシミュレートするネットワークとは、どのようなネットワークなのか。

 最大20の地域のネットワークをシミュレーションできる。先ほど挙げたインドネシアやナイジェリアなどアジアやアフリカの国の第2世代(2G)、第3世代(3G)方式の携帯電話のネットワークの性能をシミュレートすることを目指している。

 例えば、ナイジェリアのネットワークの典型的なキャパシティはどうなっているのか、負荷の状態はどうか、遅延に関わるパラメータはどういったものか、といった側面からシミュレーションしている。

将来のネットワーク負荷を予測したようなシミュレーションもできるのか。

 将来予測のために、パラメーターを変更することは可能だが、今までそのようなことをした実績はない。イノベーションラボにおけるシミュレーションは、あくまでも今存在するネットワークの中での動作を見るためのものだ。

イノベーションラボを利用する際、利用者は料金などを払う必要はあるのか。

 このラボは営利目的のプロジェクトではない。ただ、将来については未定なところもあり、もしアプリ開発者がより高度なサービスの利用を希望する場合、料金が発生する可能性はある。

 ラボの利用に関しては、internet.orgのWebサイトから予約が可能だ。ただし、その後、アプリ開発者は、ラボ側のエンジニアとともに、要件を抽出する作業や、ラボを実際に訪問して利用するための日程調整をする必要がある。