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ビデオ会議システムの米ライフサイズ・コミュニケーションズが、SaaSサービス「Lifesizeクラウド」に乗り出した(関連記事)。これまでオンプレミスで提供していたビデオ会議のインフラをSaaSで提供するその理由は何か。SaaSサービスを打ち出すことで売り上げへの影響はないのか。最高経営責任者のクレイグ・マロイ氏に聞いた。

(聞き手は久保田 浩=日経NETWORK


米ライフサイズ・コミュニケーションズの最高経営責任者 クレイグ・マロイ氏
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今回、「Lifesizeクラウド」を提供しようと思ったきっかけは何か。

 ビデオ会議システムのインフラをオンプレミスで保有しているユーザー企業が、そのビデオコミュニケーションネットワークを拡張しようとすると、「痛み」や「困難」が伴うことを目の当たりにしてきた。具体的には、オンプレミスのインフラはコストが高かったり、システムが複雑過ぎたりするなど、拡張するときの制約要因が多い。そのため、高品質なビデオコミュニケーションを全ての従業員に提供できないケースがある。

 そこで、会議室に置いているハードウエア(ビデオ会議専用端末)やモバイル機器など、様々な利用環境を簡単に拡張するためには、Lifesizeクラウドのようなものが必要だと考えた。

ユーザーのエンドポイント側には、ビデオ会議専用端末は不要なのか。

 端末のプラットフォームごとに、Lifesizeクラウド用のアプリを無料で提供している。利用できるプラットフォームは、iOS、Android、Windows、Macだ。アプリをダウンロードして、端末のカメラやマイクを使って会議に参加する。もちろん、専用端末も使える。

 アプリを使わずに、WebブラウザーベースでLifesizeクラウドを使うソリューションもある。現時点では、WebブラウザーのGoogle Chrome、Firefox、Operaであれば、WebRTCを使ってビデオ会議に参加できる。WebRTCは、Webブラウザーだけで音声やビデオをリアルタイムでやり取りできる技術だ。WebRTCでLifesizeクラウドを使う場合は、ゲストクライアントとしてビデオ会議に参加することになる。

シスコの「WebEx」やブイキューブの「V-CUBEミーティング」、NTTアイティの「MeetingPlaza」など、既にWeb会議のSaaSサービスはたくさんあるが、それらに比べてどこが優れているのか。

 Web会議には、成功しているサービスがある。しかし、やはりそれらにも「制約」や「制限」というものが存在する。

 Web会議は、「ミートミー(Meet Me)」と呼ばれるサービス形態が基本となっている。ミートミーは、仮想のWeb会議室を日時で予約し、その時刻になったら別々の拠点にいる参加者がダイヤルインして会議室のブリッジに集まる、というのが基本的な形式だ。つまり、会議室のブリッジにメンバーが集まるというのがWeb会議の基本だ。これに対してLifesizeクラウドは、まるで電話をかけて会議参加者を参集するかのように、自然に多地点会議を行える。これはミートミーではなく、コールエスカレーションという機能で実現している。