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写真●左から、米Nginx社の共同創設者 兼 Director of Business Development、Andrew Alexeev氏、共同創設者 兼 CTO 兼 Author of NGINX、Igor Sysoev氏、CEO、Gus Robertson氏。
写真●左から、米Nginx社の共同創設者 兼 Director of Business Development、Andrew Alexeev氏、共同創設者 兼 CTO 兼 Author of NGINX、Igor Sysoev氏、CEO、Gus Robertson氏。
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 サイオステクノロジーは2014年6月17日、オープンソースソフトウエア(OSS)のWebサーバー「Nginx(エンジンエックス)」をベースに機能拡張した商用製品「NGINX Plus」(米Nginx製)を7月1日から国内で販売開始すると発表した(関連記事)。このほど来日したNginx社のCEO、Gus Robertson氏ら同社幹部に、NginxやNGINX Plusの特徴、販売戦略などを聞いた。

(聞き手は森重 和春=日経Linux


Nginxがシェアを伸ばしている。

 Nginxは、2004年の最初のリリースから急速にユーザーを増やしている。W3Techs.comの調査によると、世界で最もビジーな(アクセス数の多い)上位1万サイトで39%がNginxを利用しており、Apache HTTP Serverを超えてシェアはナンバー1だ。米Facebookや米Dropbox、日本でもヤフーなどが採用している。ただしApacheは競合ではない。Nginxとは共存する関係にある。

ユーザーが増えている理由は。

 Nginxは単なるWebサーバーではなく、アプリケーション配信のプラットフォームだ。負荷分散機能を始め、リバースプロキシ―によるキャッシュ機能などを備え、高速にデータを配信できる。ハードウエアで実装することの多かった負荷分散機能をソフトウエアで提供することで、アクセスの増大に合わせて拡張しやすく、コストも大きく削減できる。デプロイや管理も容易だ。

 また、OSSの開発コミュニティーが活発なことも、Nginxの魅力を高めている。コミュニティーでは、Nginxの価値をどう生かせばよいか、活発に議論されている。高性能を実現するプログラム品質への評価も高く、「Nginxのコードはエレガントで力強い、名作だ」といわれている。

ユーザーの多くは、OSSのNginxを使っている。商用のNGINX Plusがターゲットにするのはどんなユーザーか。

 半分は、既存のNginxユーザーだ。OSS版のNginxを使っているユーザーのうち、商用のサポートを必要とする企業は少なくない。また、冗長化や負荷分散のためのHAProxy、キャッシュのBanishといった他のソフトウエアを組み合わせてNginxを使っているユーザーも、NGINX Plusを利用するメリットは大きい。NGINX Plusの機能を利用してソフトウエアを一本化することで、運用負荷を軽減し、コストを削減できる。NGINX Plusが備えるモニタリング機能や高度なキャッシュ機能へのニーズも高い。

 もう半分は、これまでNginxを使っていなかったユーザーだ。ハードウエアベースの負荷分散装置を使っているが、ソフトウエアベースに移行してコストを削減したいというユーザーは多い。

 2013年8月にNGINX Plusをリリースしてから、既に約200社が導入している。1社で数千のサーバーインスタンスを立ち上げているユーザーもいる。

典型的な利用分野は。

 最もフィットするのは、高いセキュリティを必要とするEコマースの分野だ。SSLの暗号化処理を負荷分散のモジュールで実行するSSL Termination機能も利用できる。また、拡張性が求められるSaaS(Software as a Service)を提供するユーザーや、オンラインマガジンやメディアストリーミングなどを提供するユーザーも多い。利用者が非常に多い政府や公的機関のサイトにも向く。

日本での販売戦略を教えてほしい。

 日本はITへの投資が最も大きい国の一つで、OSSに対する受容性も高い市場だ。ターゲットとするユーザーの分野もグローバルと変わりなく、大きく販売を伸ばしていけると期待している。

 ただし現状では、日本ではグローバルに比べてNginxのユーザーが少ないのも事実だ。これは言語の問題が大きい。ドキュメントも不足しているしサポートもなかった。サイオステクノロジーとの良いパートナーシップによりこれらが充実すれば、ユーザーは一気に広がるだろう。