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海外市場で勝負するべく、営業利益率15%達成に向け改革を進めるカルビー。2009年以来、松本晃会長とともに改革を牽引してきた伊藤秀二社長は、成長継続のカギとして「簡素化」「透明化」「分権化」の三つを挙げる。「複雑化したデータは使えない」と、IT活用においても簡素化を徹底する。

(聞き手は吉田 琢也=日経コンピュータ 編集長)

5期連続で最高益を更新するなど、業績好調を支えるものは何でしょうか。

伊藤 秀二(いとう しゅうじ)氏
1979年3月、法政大学経営学部卒業。同4月、カルビー入社。関東事業部長を経て、2001年に執行役員。04年取締役執行役員、05年取締役常務執行役員、06年取締役常務執行役員CMO。09年4月に代表取締役社長兼COOに就任。1957年生まれの57歳。(写真:村田 和聡)

 2009年から取り組んできた改革の成果が数字となって表れてきたと考えています。創業60周年に当たるこの年に私が社長に就き、松本晃会長とともに新体制がスタートしました。以来、改革の方向性として「簡素化」「透明化」、「分権化」を打ち出し、全社を挙げて取り組んできました。

 この改革の方向性を決める上で、実は2006年に実施した意識調査が一つのきっかけになりました。カルビーは社外からは「とても活気のある会社」と評価されているのに対し、社内調査では「会社に活気があると思うか」という問いに対するスコアが非常に低かったのです。