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 およそ500万人の顧客を擁する化粧品通販大手のオルビスは,ホストとオープン系システムのDB連携を強化した。

 同社は1999年以降,Web受注システムやCRMシステムなどのサブシステムをオープン系でアドオンしてきた。しかし,ホストのアプリケーションは封書や電話の注文を前提にしたバッチ処理が中心なため,ホストとオープン系のDBを同期させる処理は,1日1回実行するCSVデータのバッチ転送に依存していた。両者のDBの内容は常に1日のズレがあるため,例えばWeb受注量の増加に伴い,住所情報の変更や「商品券」の利用情報にデータの不整合が目立つようになった。

 ホストのアプリケーションを再構築してバッチ処理をオンライン化するには数億円かかるため,予算を捻出するのは難しかった。かといって不具合は増える一方だったため,情報システム部 課長の橋本祥永氏はDB間の同期をほぼリアルタイムで実行するツールに着目した。米Attachmateの「DATABridge」は,ホストとオープン系のDBにエージェントを常駐させ,ホストDBにトランザクションが発生するたび,その差分データをオープン系DBに転送する連携ツールだ。アプリケーションの再構築は不要なため,低コストで問題を解決できる。橋本氏はさっそく約2000万円の予算でDATABridgeをホストとWebシステムに導入。2003年10月から運用を開始し,性能チューニングを続けて安定動作のためのノウハウを蓄積した。2005年からは,店舗システム(4月)やCRMシステム(10月予定)などに順次展開している。