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 不動産情報サービス会社の東京カンテイは,中古マンションの流通価格を提供するシステムを開発した。従来は金融機関や不動産業者などの会員向けに情報提供してきたが,2005年1月から一般ユーザーにもすそ野を広げた。登録物件数は全国9万5000件(登録総戸数は525万戸,2005年1月時点)。

 本システムを利用するには,ニフティが提供する「@nifty ID」を取得する必要がある(登録は無料)。ニフティのWebサイト上でユーザー認証を受けると,東京カンテイのシステムに処理が引き継がれる()。ユーザーはマンション名や住所を入力して物件を絞り込む。1物件につき,過去にさかのぼって最大20件までマンションの「売り希望価格」および「坪単価」の推移が閲覧できる。

図●システム構成図
図●システム構成図

 同社はマンション価格情報をRDBMS「Oracle 8i」に格納しているが,今回あえてフリーウエアの日本語全文検索システム「Namazu」を組み合わせた。採用理由は「検索スピードが高速なため。一般ユーザーにシステムを開放するに当たり,Oracleへの負荷が読み切れなかったため,検索処理を分離する意味もあった」(システム部 課長代理 瀧内誠氏)。

 Namazuは,検索キーワードに対し前方および後方一致で高速な検索を可能とするが,ユーザーが適切なマンション名を入力しないとデータの検索が非常に遅くなる。そこで,同じくフリーウエアの分かち書きプログラム「Kakashi」を組み合わせた。Kakashiは本来,漢字や“かな”が混ざった文章を名詞や助詞などに分解してローマ字などに変換するプログラムだが,Namazu用のインデックス作成に応用できる。Kakashiを組み合わせることで,キーワードにマンション名の一部が含まれていれば素早くヒットする。