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 2004年4月16日,サッポロビールの「エビス 超長期熟成」の予約販売サイトでオープン直後の午前10時過ぎに障害が発生。やむを得ず同11時にいったんWebサイトを停止し,復旧に当たった。同社は,上記新製品の販売に向け,パッケージを利用してECサイトを構築した。構成は,Web/APサーバーが2台,DBサーバーが1台である。Web/APサーバーは負荷分散装置で冗長化していたが障害は防げなかった。

 障害発生後,大量のアクセスに備えるため,SQL文の見直しなど可能な範囲でチューニングを実施し,同日午後3時に予約販売を再開した。しかし,同様の障害が発生したため,再開した30分後に再びWebサイトを停止した。

 詳しい原因は分かっていないが,想定していた以上の膨大なアクセス数に起因していたようだ。サイトのオープン前に負荷テストを実施していたが,数万ユーザー規模のアクセスは想定していなかったという。結局は,販売方法の変更で対処した。既存システムのアンケート機能を利用して,まず購入希望者を募った。抽選を実施した後に,当選したユーザーだけをECサイトへ誘導する方式で対応した。