全国59拠点を接続した全社ネットワーク「A-NET」を再構築した。従来はKDDIのATM専用線などを利用していたが,クロスウェイブ コミュニケーションズの広域イーサネット「広域LANサービス」(現在はNTTコミュニケーションズが提供)に切り替えた。
再構築に当たって重視したポイントは主に,(1)通信コスト,(2)信頼性,(3)音声品質──の3つ。(1)は,月額通信コストを約35%削減できた。再構築にかかった費用は非公開だが,「2年半程度で回収できる見込み」(情報システム部 部長 二川にかわ義信氏)という。(2)は航空事業本社のアクセス回線(6Mbps)を2重化することで可用性を高めた。その他の拠点のアクセス回線も,ADSLなどのベスト・エフォート型は利用せず,専用線を採用した。(3)は,従来からVoIPで音声を統合していたため,音声品質を損なうことなく移行する必要があった。各拠点に設置したルーターで音声パケットを優先制御するほか,一部の拠点では網内の優先制御サービスも併用した。