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新たなビジネスモデルを採用した仮想ショッピングモール「永久不滅.com」を発案した覺正純司・戦略本部事業開発部長
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 クレジットカード大手のクレディセゾンが昨年10月16日にオープンしたインターネット上の仮想ショッピングモール「永久不滅.com(永久不滅ドットコム)」が、大きな反響を呼んでいる。出店企業が計画を大幅に上回るペースで増えているのだ。

 クレディセゾンは、今年3月までに出店企業を100社集め、3年後には300社、年間取扱高2000億円、会員数500万人の巨大サイトに育てる計画を立てていた。ところがフタを開けてみると、昨年11月に早くも100社を突破。12月は新たに20数社と契約を結び、今年3月には200社に到達する勢いだ。

 永久不滅.comを利用できるのは、同社のカード所有者のうちネット会員登録をした人に限られる。このネット会員の数も2カ月半で70数万人から90万人以上に拡大した。クレディセゾンのカードは、利用後に獲得できるポイントに有効期限がないことで知られるが、永久不滅.comで買い物をすればこの「永久不滅ポイント」を通常の2~19倍も得られる。

 クレディセゾンは、「グルメ」「ファッション」「家電・パソコン」「趣味・スポーツ」「暮らしと生活」「美容・健康」など商品カテゴリーごとに集客数で実績のある大手EC(電子商取引)サイトの運営会社に的を絞って、永久不滅.comへの出店を呼びかけている。良品計画や千趣会、ゴルフダイジェスト・オンライン、HMVジャパン、ダリーズコーヒーなどといった顔ぶれがそろう。

出店企業の販売促進費に着目したモデル

 クレディセゾンが短期間に多数の大手ECサイト運営会社の出店を実現できたのは、独自のビジネスモデルによるところが大きい。永久不滅.comを発案した覺正(かくしょう)純司・戦略本部事業開発部長は、出店企業を短期に数多く獲得できている大きな理由を3つ挙げる。「アフィリエイト」「女性顧客」「永久不滅ポイント」だ。

 実は、永久不滅.comへの出店料にはアフィリエイトの仕組みを採用している。ネット会員が買い物をした時だけ、出店料が発生する。つまり、企業の出店リスクが低い。「そのうえ、出店企業はこの費用を販売促進費として予算に計上できる。実績を伴う販促費なので、永久不滅.comに出店するという案は社内の稟議(りんぎ)を通しやすい、と言ってくれる企業もある」(覺正部長)

 また、クレディセゾンのカード所有者は女性が7割を占めるという点。「金融機関が発行するカードは約7割が男性のサラリーマン。クレディセゾンの『セゾンカード』は、百貨店などで買い物をする女性が多い。相対的に見れば、彼女たちのほうがネットショッピングに積極的な傾向がある。この点も出店企業にとって魅力的に見える」

 しかもクレディセゾンは、「クレジットカード市場での取扱高シェアを早期に30%にする」という経営目標を掲げ、営業活動の強化や提携戦略によってカード所有者を急速に増やしているところだ。現在2000万人以上の所有者がおり、新規で年間400万人入ってくる。この点も出店企業には心強い。

 そして、永久不滅ポイントの存在である。セゾンカードのポイントは有効期限がない。このため、「他社カードと比べるとセゾンカードの利用者はポイントを積極的にためる傾向が強い」(覺正部長)。何年もかけてポイントを大量にため、高額商品と交換する利用者が多いからだ。出店企業はクレディセゾンと協議して、ポイント付与率を2~19倍の間で任意に変えられる。永久不滅.comを有力な販売チャネルと見たら、付与率を高くして利用を促す戦略を採れる。

 もっとも昨年10月のサイトオープン前から順調に出店企業を集めることができたわけではない。この事業が経営会議で承認されたのは昨年4月下旬。それから社内各部との調整作業を進め、本格的な営業活動に着手できたのは9月だった。わずか1カ月で約50社を獲得できたが、最初に各カテゴリーの大手サイトの賛同を得たことが追い風となった。「各商品カテゴリーの大手企業が1社賛同してくれれば、競合も入りたがる。ネットの世界はまだ変化が激しいため、新しいことにいろいろ挑戦する会社には共鳴してくれやすい」と覺正部長は分析する。