![]() 東京ガス資材部物流改革プロジェクトグループの柳沢伸行・副部長(左)と小林史明・課長 [画像のクリックで拡大表示] |
東京ガスが、ガス管やガスメーター、ガス機器など資材の物流の効率化を加速させている(関連記事1、関連記事2、関連記事3)。今年1月に小物倉庫(ガスメーターやガス機器など小型の資材を保管)を移転し、稼働させた。小物倉庫は従来東京都内にあったが、横浜市鶴見にある大物倉庫(ガス管など大型の資材を保管)の隣接地に移転。すべての資材を1カ所から配送できる体制を整えた。
4月までに、大物倉庫・小物倉庫のそれぞれの在庫管理システムと、東京ガスと工事会社を結ぶ受発注システムの3つのシステムを相互に接続する。配送計画を一元管理できるようになるため、鶴見にある大物倉庫・小物倉庫から、同じ方面の工事会社に資材を運ぶ場合、大物を積むトラックのすき間に小物を混載して配送することが可能になる。配送先の工事会社にとっても、荷受け作業を1度にできるなどメリットが大きい。「数千万円単位のコスト削減につながるうえ、トラックの便数削減でCO2(二酸化炭素)の排出量も減らせる」(資材部物流改革プロジェクトグループの小林史明・課長)
混載の実現のためには、単にシステムを接続するだけではなく、各種マスター情報の統一が必要だった。「従来は3つのシステムにそれぞれマスターがあって、別々に管理されていた」(同グループの柳沢伸行・副部長)。工事会社の住所などを含む配送先マスターは各システムで1000件程度あるが、そのうち約1割のデータはシステム間で食い違っていたという。住所や法人名などを手がかりに「名寄せ」するという地道な作業を進めた。