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本物にそっくりな擬似病院の設備を持つ「ホスピタルゾーン」
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手術の際の医師や看護師の動き方を研究して製品の開発に生かす
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 医療機器メーカーのテルモが、4月から医療行為のシミュレーション施設「テルモメディカルプラネックス・イースト」を開設する。建設コストは19億円。最新の医療機器と訓練設備をそろえており、医師や看護師、薬剤師、臨床工学技師、学生らがトレーニング目的に利用する。

 メディカルプラネックス・イーストは、本物そっくりの病室や手術室の空間である「ホスピタルゾーン」と、内視鏡下で行う血管採取手術やカテーテル脳血管手術のトレーニングを積めるシミュレーター設備がある「シミュレーターゾーン」、在宅医療機器の研究開発のための模擬住宅の空間である「アートオブメディカルエンジニアリング」に分かれている。

 同社は、同じ敷地内にメディカルプラネックスウェストを2002年に建てている。ウェストには今年1月までに延べ1万人の医療従事者が訪れている。日本にはシミュレーション機器を備えた大規模施設がないことから、今後はより多くのトレーニングに使われる見込みだ。

 テルモは、メディカルプラネックスを使い、医療技術が高度化・複雑化するなかで実践的なトレーニングを行える場所を医療従事者に提供していく。日本には医師免許の更新制度がない。「継続的な学習の場になれば」(和地孝会長)という意図もある。

 同社では社員の製品や医療に対する知識向上も同施設の目的として挙げている。「メディカルプラネックスイーストで学べば、MR(医療情報担当者)がドクターと同じ知識を持てるようになる。ドクターにアドバイスができることこそMRの“資格”」と和地孝会長は話す。

 医師をはじめとする医療従事者に自社製品を使ってもらい、医療事故を減らすともに自社製品の商品開発やサービス向上につなげていく予定だ。和地会長は「開発者が医師から直接現場の声を聞く場になる。議論を交わしながらスピードのある研究開発につながっていく」と期待を寄せている。