中国電力はこのほど、約100カ所の発電所や約400カ所の変電設備などを巡回点検する作業を支援するシステムを稼働させた。点検業務を効率化するのが狙い。
現場の作業員は、富士通のタブレットPC「FMV-P8230」を使って点検結果を入力する。FMV-P8230はタッチパネル式の液晶モニターを採用しており、キーボードを使わずにペン入力できるため、作業員が立ったままの姿勢でも容易に入力できる。オフィスに帰社した後、タブレットPCをLANに接続すれば、入力したデータが点検業務システムに転送される仕組みだ。従来は、各種設備の点検結果を現場で紙の用紙に記入し、オフィスに戻った後、PCに再度入力する手間がかかっていた。
作業員はタブレットPCを1日中持ち歩くため、選定時には機器の重量やバッテリの駆動時間を重要視した。FMV-P8230は軽量(985グラム)で、9時間以上の連続稼働が可能であることなどが採用の決め手となった。PC本体には指紋認証センサーが標準搭載されており、万が一、紛失や盗難にあってもデータの流出は防げる。導入したタブレットPCは計150台。