電子書籍の販売サイト「エリバドットコム」などを運営するビブロポートは今年1月、販売用の基幹システムを増強した。顧客による商品検索時の応答速度を高めることが目的。オープンソースのデータベース・ソフト「PostgreSQL」を搭載したサーバー10台(デル製)を並列稼働させるなどして、処理能力を5倍に向上させた。
エリバドットコムでは、販促効果などにより、昨年夏以降、ページ・ビューが5倍以上、書籍ダウンロード数が3倍以上とアクセス数が急増した。結果として、データベース・サーバーがボトルネックとなり、1回の商品検索に10秒以上かかるなど応答性能が劣化。販売の機会損失が生じていた。
そこで、PostgreSQL用のクラスタリング・ソフトを使ってデータベース・サーバー10台を接続。検索処理を分散させるようにした。さらに、 Webサーバーを3台から8台に、アプリケーション・サーバーを4台から7台に増設。2秒以内に検索結果が返るようになった。この構成で少なくとも今後2 年は十分な性能を確保できるという。投資額はハード、ソフト合わせて2000万円程度とみられる。