NTTカードソリューションは6月20日、電子マネー・サービスの「ネットキャッシュ」が不正に利用され、327万円の被害が出ていることを明らかにした。同社は警察に被害届けを出した。何者かがサーバーに不正にアクセスして、電子マネーを利用できるIDを取得した。
ネットキャッシュは、同社が2002年3月に開始したプリペイド式の電子決済サービス。一定金額を払い込むと、16ケタの英数字からなるIDが付与され、オンラインでの決済が可能になる。同社は6月9日に、ネットキャッシュが利用できないという顧客からの申告を受けて調査を開始。同13日にサーバーのぜい弱性をついた攻撃があったことを確認した。
不正に取得された可能性のあるIDの数は合計で8万1105件。この数は、ファイルを操作したログなどから推定している。「プリペイド式なので、顧客を特定できない」(NTTカードソリューション)ため、不正利用が確認されたIDは顧客の申し出に応じて別のIDに交換する。NTTカードソリューションはすでにシステムの修整をすませている。