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 三菱自動車は,社内のサーバーやストレージの統合を推進中だ。2006年11月には,国内拠点の部門ごとに点在していたファイル・サーバーの大半を愛知県の工場(岡崎工場)へと集約した。現在は,設計・製造用のCADデータを格納するストレージの統合を進めている。2007年夏には,業務系サーバーを拠点ごとに集約する計画である。
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 同社は,2003年に東京本社,2004年に岡崎工場で,それぞれ拠点内にあるファイル・サーバーを統合した経緯がある。当初は拠点ごとに集約を進める計画だったが,2005年夏にWAN(Wide Area Network)経由のTCP通信を高速化する「WAN高速化装置」の存在を知り,拠点を越えたファイル・サーバー統合の可能性を模索しはじめた。WAN高速化装置をWANの両端に設置すると,送受信したデータに含まれるビット列を装置上にキャッシュするようになる。以降,同じビット列が送られてきたら,ビット列を示す符号だけを送ることで伝送データ量を削減する。独自プロトコルを使い通信回数も削減するので,実効スループットが向上する可能性があった。
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 複数のWAN高速化装置を実機で評価し,WAN越しのファイル転送がLAN内と同等の体感速度で実行できることを確認。当時の対応プロトコルの豊富さと,同時セッション数の多さから,リバーベッドテクノロジーの「Steelhead」を導入した。統合ファイル・サーバーには,EMCジャパンのNAS(Network Attached Storage)ヘッド装置「Celerra」とSAN(Storage Area Network)ストレージ装置「CLARiX CX700」を採用する。導入後1カ月間でWAN越しに送受信を試みたデータは1.8Tバイトだが,実際にWAN上で送受信したデータ量は153.9Gバイト。実に,実質9割のデータ量を削減できた。
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 今後は,Windows NT Serverなどで構築した生産・開発・販売などの業務系サーバーを拠点ごとに集約する予定だ。マルチコアCPUを搭載したサーバー・マシンに,ヴイエムウェアのサーバー仮想化ソフト「VMware ESX Server」を導入し,複数台の業務サーバーを1台の物理サーバーに収容することを検討している。
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