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 安川シーメンス オートメーション・ドライブ(YSAD)は,調達業務向けのWeb-EDIシステムを新たに構築した。バイヤーからの調達プロセスを見直したうえで,データ・アプリケーションが提供するWeb-EDI構築パッケージ・ソフト「BUYSELWARE」を使い,書類の電子化,業務の自動化などを進めた。この4月にはBUYSELWAREをバージョンアップし,発注伝票の改善などを行う予定である。

 産業用ドライブシステムを提供するYSADは,安川電機と独シーメンスAGのジョイントベンチャーとして1999年に設立された。従来,YSADがバイヤーから部品などを調達する際は,安川電機のEDIシステムを間借りする形で利用してきた。そのため「発注や見積もりといったプロセスに踏み込んでワークフローを変えたいと思っても,それが出来なかった」(管理本部 営業管理ISD部/調達 ロジステック部 部長 塩田博氏)。そこで2005年秋,YSAD専用のEDIシステムを構築することを決めた。

 構築に当たっては,パッケージ・ソフトの利用を前提に,SIベンダー数社に打診。その要件は,(1)Webブラウザから利用できる,(2)基幹システムで利用中のSAP R/3と連携できる,(3)あまり大掛かりな仕組みにならず機能もシンプルにする,というものだった。(1)(2)はすべてのSIベンダーの提案が満たしていたが,(3)が問題だった。YSADの取引には,仕入先のサプライヤーの顔ぶれは決まっている,という特性がある。これに対して,多くの製品は機能が過剰であり,コスト負担が大きかった。製品候補の中から,東洋ビジネスエンジニアリングが提案したBUYSELWAREが妥当と判断し,採用した。

 新たなワークフローは,東洋ビジネスエンジニアリングがプロトタイプ・システムを作り,業務担当者に確認しながら固めていった。この作業が完了したのが2006年5月。その後,6月から2カ月をかけてプログラムを開発した。「サプライヤーごとに画面を変える必要があったが,BUYSELWAREはこうした対応が柔軟に出来た」(管理本部 ITグループ グループ長 吉武成人氏)という。続く2カ月でテストやユーザーへの教育を実施し,2006年9月末,カットオーバーにこぎ着けた。