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 東京地下鉄(東京メトロ)が4月3日、新基幹システム「M’ips(Metro Integration Processing System)」を稼働させた。メインフレームやクライアント/サーバー・システムで作ってきた基幹システムを、SAPのERPパッケージ「R/3 Enterprise 4.7」を使って刷新した。

 4月3日に稼働したのは、経理・財務システム。5月15日までに、購買・在庫、工事管理、資産管理の3システムを順次稼働させる。2008年以降の完全民営化に備えるのが目的で、決算の早期化や減損会計など、民間企業に求められる会計基準に対応した。人事システムが稼働する07年1月で、すべての移行を完了する計画だ。システムはUNIXサーバー7台とWindowsサーバー8台で構成し、約850人が利用する。

 移行プロジェクトは05年2月に始動し、基本設計に4カ月、開発作業も4カ月で終えた。システム構築費用は、「並行開発した文書管理システムを含め約30億円で、当初予算の39億円を下回った」(情報システム部の藤井宗道部長)。

 開発期間とコストを削減するために東京メトロは、アドオン(追加機能)開発をできる限り抑えた。「テンプレートを優先し、実質的なアドオン開発は2本ですませた」(情報システム部IT開発推進課の伊藤修司課長)という。

 テンプレートは、東日本旅客鉄道と西日本旅客鉄道のR/3導入を手がけたアビーム・コンサルティングが作成したもの。導入作業も、アビームに委託した。アドオン開発をするかどうかは、取締役を中心とした「アドオン管理委員会」が決定。利用部門の協力を得るために、現場の課長級を部門リーダーとする推進体制も作った。