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 三井化学は2007年10月から、基幹系システムの運用を、TISと富士通に全面アウトソーシングする。同社の基幹系システムは、SAPジャパンのERPパッケージ(統合業務パッケージ)であるR/3を使い、日本ヒューレット・パッカードの大型UNIXサーバーで稼働させている。

 アウトソーシングに当たっては、TISと富士通の2社と、サービス・レベル・アグリーメント(SLA)を締結する。R/3についてはTISに、サーバーなどのシステム基盤は富士通に委託する。

 同社はTISと富士通だけでなく、社内の部門間でもSLAを結ぶ。具体的には、利用部門と情報システム部門の間では「SL-User」を、情報システム部門とTISなどのITベンダーとの間では「SL-System」を交わす。その上で、ITベンダーがSL-Systemを順守するために必要な作業項目を「SL-Operation」としてまとめる。

 三井化学は、SLAの実効性を高めるため、これらのサービス・レベルに記述ポリシーを設けた。例えば利用部門が関係するSL-Userは、「障害が何時間以上に及ぶ場合は代替手段を設ける」といった具合に業務視点で記述。SL-Systemではシステム上の管理項目を、SL-Operationでは具体的な管理の方法について記述する。

 三井化学では4月から試験運用を開始し、10月から本契約を結ぶ。運用開始後は、第三者機関による調査などを通じた改善の実施を検討中だ。

 SLAの導入に併せてITベンダーが運用管理担当者を増やすため、初年度の運用コストは、従来に比べ1~2割程度上がる見込みだ。「SLAに基づくPDCAで運用のムダを解消し、5年後には現在よりもコストを30%削減させたい」(三井化学)という。