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 山口銀行ともみじ銀行(広島県)を傘下に持つ山口フィナンシャルグループは4月6日、地銀向けの共同利用型勘定系システム「Chance」の導入を決めたと発表した。Chanceは、三菱東京UFJ銀行が2007年1月に完成させたもの。共同化によりコスト削減が見込めるのに加え、三菱東京UFJ銀が開発した新機能を利用できるといった点を評価した。稼働目標は山口銀が2010年、もみじ銀が2012年だ。

 山口FGは、傘下2地銀のシステム統合方針について、新システムの独自開発や片寄せなど、複数の案を検討してきた。その結果、独自開発は「リスクが大きくコストと期間がかかる」(山口FG総合企画部の渡辺謙IT企画室長)と判断。両地銀とも現行システムの老朽化が進んでいることから、片寄せも得策ではないと考えた。結果的に、「傘下2地銀がそれぞれChanceに移行するのがベストとの結論に至った」(同)。

 山口銀行の勘定系システムは日本IBM製のメインフレームを使い、もみじ銀行は日立製作所製メインフレームでNTTデータが開発した勘定系システムを動かしている。Chanceの主要プラットフォームは日本IBM製メインフレームなので、もみじ銀はNTTデータと日立の組み合わせから日本IBMへのリプレースとなる。

 Chanceの特徴は、三菱東京UFJ銀が自社向けに開発したアプリケーションを全面採用していること。法制度対応や新商品/サービス用の追加モジュールを三菱東京UFJ銀から継続的に受け取れるので、「システム稼働後の保守の手間を大幅に削減できる」(第一号ユーザーである常陽銀行の小松重蔵 執行役員システム部長)。共同化の範囲は、勘定系だけでなく情報系、対外系、ハブ・システムなど広範囲にわたる。山口FGの渡辺室長は、「単独でシステムを保有し続けるのに比べて、コストを約3割削減できる」との見通しを示す。

 Chanceは第一号ユーザーの常陽銀が07年1月から利用しているほか、この5月には百十四銀行が、7月には十六銀行が利用開始の予定。08年5月には南都銀行が導入を計画している。山口FGの参加により、Chanceの採用地銀は6行に増えた。