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 東京ガスは、メーカーへの発注から工事会社への配送までのリードタイムを短縮することで、約25万個保有していたガス・メーターの在庫削減を進めている。2007年10月末時点で約13万個と、プロジェクト開始から約2年で在庫数の半減に成功した。金額に換算すると、約13億円のフリー・キャッシュ・フローを生み出したことになる。

 施策の1つが物流体制の見直しだ。ガス・メーターの製造はメーカー3社に委託している。在庫品はメーカー3社の倉庫、中央にある物流会社の倉庫のほか、全国60カ所の中間倉庫に保管していた。全国の工事会社の拠点は約250カ所あり、それらには基本的に中間倉庫から配送。中間倉庫の在庫量が少なくなると、中央の倉庫やメーカーの倉庫から補充する仕組みだ。これを、神奈川県にある物流会社の倉庫ですべて一元管理し、そこから各拠点に直送するように変えた。

 もう1つの施策が、メーカーからの納品期間の短縮である。もちろん、メーカーに対して単に「納品を早く」と要求しても難しい。その点は、短納期を要求する代わりに東京ガス側で精緻な需要予測を行い、年間発注数量をあらかじめ示すこととした。これによって、従来2カ月かかっていたものを最短で2週間にできた。

 在庫数の削減目標や実行計画を立案するにあたり、日立製作所に支援を依頼した。同社の「在庫削減アクションプラン作成サービス」を活用。05年11月から保有在庫のABC分析に取り組み、適正在庫数の見積もりや実行計画を立てた。日々の在庫分析や受給計画の策定には、日立のSCMパッケージ「SCPLAN」を用いている。

 コンサルティング費用は、実行計画の策定を含み約1000万円。SCPLANの導入費用は約8400万円。今後、メーターの納品や出荷タイミングをさらに見直すことで、約10万個まで在庫数を引き下げていく計画だ。