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健康管理サービスを企画した損保ジャパンひまわり生命保険の石澤靖久企画開発部長
健康管理サービスを企画した損保ジャパンひまわり生命保険の石澤靖久企画開発部長
 

 損保ジャパンひまわり生命保険(東京都新宿区)は10月から同社の顧客向けにウェブ上で健康データを記録できる健康管理サービスを開始した。無償サービスと有償サービスとがあり、有償サービスは販売代理店を通じて普及させる。

 まず同社の顧客は無償で専用IDをもらうことができ、ログインして血圧や体重などの測定結果を入力して記録帳代わりに使える。

 さらに別途有償契約を結ぶと、測定結果を携帯電話経由で自動アップロードする測定器と通信アダプターを使うことができる。日々のデータを手軽に記録しておくことができ、こうしたデータに基づいて専門家に健康相談もできる。

 ただ単に生命保険会社が顧客に健康管理の便宜を図るというだけでなく、この取り組みには実は生命保険の商品設計を根本から変えうる情報戦略が潜んでいる。

 損保ジャパンひまわり生命保険の石澤靖久企画開発部長は、サービスを企画した狙いとして大きく3点を挙げる。(1)損害保険で一般的なロス・プリベンション(防止策を顧客に働きかけるなどして給付金の支払いを抑制すること)の発想を生命保険でも取り入れ健康管理を啓もうする、(2)販売代理店の営業担当者が顧客にアプローチする材料を増やす、(3)将来的な商品開発に役立てる--である。

 特に(3)が同社の情報戦略にとって大きな意味がある。従来、生保業界は、一定の健康水準さえクリアすれば、健康管理に熱心な人もそうでない人も、一律の料金メニューで保険商品を販売してきた。

だが、糖尿病や高血圧など生活習慣病が大きな比重を占めつつある。今回のサービスを通じて、血圧や血糖値、体組成関連のデータを収集すれば、健康状態に応じて多様な料金や商品を企画できるのではないかと同社は考えている。「例えば、健康管理に熱心な顧客には割安な料金で提案するといったことも可能になる。1~2年ほどで商品開発に生かせるだけのデータ量が集まるだろう」(石澤部長)。

測定器から携帯電話経由でデータを送信

 単にウェブでデータを記録できるサービスを提供するだけでは、顧客に手間をかけさせるのでどの程度データが集まるかは未知数だ。そこで、別途有償契約を結ぶと、日々の健康データが自動的に記録される仕組みを同社の販売代理店を通じて普及させたい考えだ。

 これは専用の通信アダプターに携帯電話と測定器を組み合わせ、ボタンを押すだけで測定したデータをサーバーに登録できるというもの。利用料金は各種測定器と通信アダプターのレンタル料込みで月額2000~4000円程度かかる。この健康管理サービスは、ソフトバンクテレコム(東京都港区)と共同で6月に設立した健康管理サービス会社、ソフトバンクリブラ(東京都港区)が「ライフキャリア」という名称で開始した。

 「病院関係者と話すと、『高血圧症の患者は血圧手帳になかなか本当のことを書かない』という声が多い。きちんと正しい数字を記録に残すサービスを定着させれば、投薬を減らすことにつながるとして医療関係者からも期待されている」と石澤部長は話す。

 生命保険会社の兼業規定により、損保ジャパンひまわり生命保険が直接、顧客にライフキャリアの有償契約を売り込むことはできない。そこで兼業規定の制約を受けない販売代理店が、ソフトバンクリブラが10月に設立したライフキャリア販売(東京都港区)とも代理店契約を結ぶことで、損保ジャパンひまわり生命の保険とライフキャリアを一緒に売り込んでいく。

 健康データの管理はソフトバンクリブラが行う。損保ジャパンひまわり生命保険が商品開発などにデータを利用して良いかどうかは、ライフキャリアの顧客に任意で同意を求めることになっている。

 とりあえずサービスの開始から3週間で、損保ジャパンひまわり生命保険の約1000人の顧客が登録を済ませた。現在はパソコン用のサイトだけだが、2008年1月に携帯電話対応のサイトも開設する。

■変更履歴
当初,タイトル上の社名表記が誤って「ひまわり生命保険」となっていましたが、正式社名である「損保ジャパンひまわり生命保険」に修正しました。お詫びして訂正します。 [2007/11/02 22:30]