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特許戦略の国際化を推進

 同社の特許申請を担当した弁理士の濱中淳宏氏は、「金融機関の"発明"はビジネスモデルや情報システムの分野に限られるため、一国での特許取得そのものが難しい。まして金融機関が海外で国際特許を取得するのは珍しい」と語る。システム関連の特許は新規性を認められにくく、今回の特許も、「果物に付いた傷を分析するシステム」など似たような分析・検査装置に関連する既存特許との類似性があった。損保ジャパンは、米国では2つの特許に分割して申請したり、欧州では当局からの指摘に合わせて発明内容の書き方を修正するなどして、国際特許成立にこぎつけた。

 同社文書法務部法務グループは今回の取得を皮切りに、「国際特許取得を推進してグローバル市場での競争力に貢献したい」(文書法務部法務グループの高野紘子氏)考え。システム企画の担当部門も「使用許諾のライセンス料で儲けるつもりはない。国際競争力を支える付加価値サービスの情報システムを訴訟リスクから守るために、各国で特許を取得するノウハウを蓄積していく」(企業サービスセンター部企画グループの中村敬・課長)

 既に、第2弾として、より幅広く事故情報を扱う「事故管理システム(AEGIS=イージス)」の国際特許取得を目指している。同システムの開発に当たっては、中村課長らが「こういう機能や画面があったほうが、特許が下りやすい」といった意見を出し、システム仕様に盛り込んだ。既にAEGISに関連する4つの発明についての特許を各国で出願中である。システム自体は2006年末から米国で稼働し、現在、各国への展開を進めているところだ。

■変更履歴
・国際特許の定義について分かりづらい点があったため加筆しました
・最後から3段落目の「既存特許との類似性」に関する記述で不正確な点があった ため修正しました
・同社における国際特許の考え方について誤解を招く表現があったため、加筆しま した [2008/05/22 18:30]