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営業改革を担う西武ライオンズの荒原正明・事業部長
営業改革を担う西武ライオンズの荒原正明・事業部長

 プロ野球球団、埼玉西武ライオンズを運営する西武ライオンズ(埼玉県所沢市)は西武ドームの観戦チケットを今季から始めた新しい手法で販売し、効果を上げている。

 内野1塁側のベンチサイドシートを3試合分セットにした新商品「オリジナルチケットパック」だ。開幕戦を含む4月上旬までの3試合のほか、3~5月のそれぞれ月後半の週末で交流戦1試合を含む3試合を対象に、計4種類のセット企画を商品化した。

 3試合のチケットを別々に購入すると1万3500円となるところを、この商品はファンクラブ向けで4800円、一般向けで5700円と割安にした。半額以下の価格になるが、西武ドームは球団の持ち物ではない札幌ドームや東京ドームと異なり、親会社の西武鉄道が所有する。入場者が落とす飲食関連の売り上げは全額懐に入るため、「十分に利益は出る」(荒原正明・事業部長)。

 ファンクラブ会員には3月1日から、一般には翌日から販売したところ、すぐに1000枚ずつを完売した。およそ7割がファンクラブ会員向けの販売だったという。今後も曜日や対戦相手の組み合わせによる売れ行きの違いを分析しながら、同様の商品を販売していく予定だ。

 オリジナルチケットパックはもともと、同じ西武鉄道グループの軽井沢プリンスホテルに勤めていた荒原事業部長らのアイデア。野球のチケットは時期によって料金が異なるホテルと違い、年間を通じて1試合の価格が決まっている。そこで「閑散期のホテルに連泊してもらうと、一泊当たりの宿泊費を安くするというパッケージ販売の考え方を参考にした」(荒原事業部長)。

 チームとしてのライオンズは昨年26年ぶりのBクラスに陥り、観客動員数も大幅減となった。今年からチーム名に「埼玉」を冠して、3カ年計画で西武ドームを「勝敗に左右されずにお客さんに来てもらえるベースボールタウン」(荒原事業部長)にしようと狙っている。5月19日現在、2位に5ゲーム差をつけて首位を独走中だ。リーグ優勝と動員数回復という2つの目標達成にこれからが正念場となる。