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 JTBが2008年6月12日にオープンした航空券と宿泊を一括予約できるサイト「るるぶトラベルプラス」が順調な滑り出しだ。2007年3月に開設していた宿泊予約サイト「るるぶトラベル」に日本航空(JAL)の国内線チケットを予約できる機能を加えて新設したサイトだ。1日950便のJAL国内線と8万件の宿泊プランを自由に組み合わせられ、出発30分前まで一括予約できる。旅行事業本部国内DPS事業プロジェクトの旭孝彦プロジェクト統括部長は「この1カ月の出足は良好。初年度20億円という取扱高の目標は達成できそう」と自信を見せる。

 インターネットの旅行予約サイトは「ダイナミックパッケージ」という方式が主流になりつつある。既成のパッケージを売り込むのでなく、航空券や宿泊、レンタカーといった旅行・出張にまつわる"素材"を顧客自身が必要に応じて選べる方式である。同方式での国内旅行予約はリクルートや楽天トラベル(東京・港区)が先行している。

 後発のJTBは、品ぞろえの充実で差別化を図るため、今回のサイト開設に当たって戦略的な決断をした。"仕入れ販売"にこだわらず"場貸し型"ビジネスの構築に取り組んだのだ。本来、JTBが得意としてきたのは宿泊施設の部屋などを安価で仕入れて旅行者に販売するビジネスモデルである。しかし、「るるぶトラベルプラス」では顧客が直接、航空券や旅館、ホテルに支払う形を取る。契約が成立するごとに「アフィリエイトのように成功報酬をもらう」(旭部長)ビジネスモデルを採用した。

 「長年培ってきた仕入れ販売をないがしろにするものだ」と社内から反対する声も出た。旭部長は「従来のJTBのパッケージは社員自身の目で確かめた宿泊施設など良質な商材だけを扱ってきた。本サイトはこれまでカバーしきれなかった分野に進出するだけで、既存のビジネスを否定するものではない」と説明して理解を求めた。サイトの構築には日本IBMやIBMコンサルティングサービスなどを活用した。Ajaxと呼ばれる非同期通信によってページの切り替えをスムーズにする技術を用いて、ユーザーインターフェイスを改良した。「るるぶトラベル」「るるぶトラベルプラス」の運営はネット事業を主に手掛けるi.JTB(アイドットジェイティービー、東京都品川区)が担当している。