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タイコ ヘルスケア ジャパンが7月にポスターセッション形式で開催した、業務改善活動の全社発表会「OpEx Day」の様子
タイコ ヘルスケア ジャパンが7月にポスターセッション形式で開催した、業務改善活動の全社発表会「OpEx Day」の様子。発表者は会場内に展示ブースを設け、審査をする経営幹部や社員が数人集まるたびに、約10分間のプレゼンテーションを繰り返した。写真下は、今回の15人の発表者
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 手術用の各種装置や縫合糸、医薬品原料などを製造・販売する米コヴィディエンの日本法人タイコ ヘルスケア ジャパン(東京都世田谷区)は、2008年7月3日、改善プロジェクトの社内発表会「OpEx Day」を開催した。同社は2005年から「DMAIC(定義─測定─分析─改善─制御)」の5ステップにのっとって業務の品質や生産性などを改善していくシックスシグマ手法を活用した業務改善活動「OpEx(オペレーショナル・エクセレンス)」を展開し、毎年、数億円規模の成果を上げている。発表会は毎年開催しており、今回が3回目になる。
 
 2007年の発表会までは、事業部長や事業本部長が推薦する改善プロジェクトのリーダーが、1人ずつ順番に大きな会場の壇上に上がってプレゼンテーションした。だが今回は、第1回目、第2回目とは異なるユニークなやり方で全社発表会を開催した。毎年同じ形式でイベントを行ったのでは、マンネリ感が出て社員からの注目度が下がってくることを懸念して今回は「ポスターセッション形式」に変更したのだ。

 会場は2つの大会議室を展示会場のようにして使用。計15人のプロジェクトリーダーが会議室の中の任意の場所でプロジェクト内容を簡潔にまとめたボードを掲示して来場者を待ち受けた。この簡易的な展示ブースの前に経営幹部や社員が数人集まるたびに、各リーダーは約10分間のプレゼンテーションを繰り返したのである。

 手応えは上々だったようだ。「読まれる社内報作りプロジェクト」のリーダーとして発表会に臨んだ人事総務本部広報担当の猪田智美氏は、「1日で20回くらいプレゼンテーションした。昨年までの講演形式よりも今年のポスターセッション形式のほうが、相手に合わせた説明ができ、観客に内容をしっかりと理解してもらいやすかった」と語る。OpEx推進室の井口幸人室長も「マネジャー層の活動に対する意識を高めることができた」と笑みを浮かべる。

 今回のOpEx Dayは、午前の部と午後の部に分かれていた。午前10時30分から正午までは経営幹部やマネジャー層が、事前に指定された5つのプロジェクトの展示ブースをまわって審査。午後1時から午後3時40分までは一般社員ができるだけ多くの展示ブースを訪問した。そして午後4時30分から、幹部とマネジャーと一般社員の審査結果に基づき、織畠潤一社長を交えて表彰式を開催した。

 審査で第1位に輝いたのは、物流本部BOPS部BOPS2課の安達紘子氏が率いる「USサージカル入荷データの最適化プロジェクト」だ。米国の医療機器部門から日本の倉庫会社に各種のサージカル(外科手術)機器が送られてくる際、入荷日・品名・ロットが同じな複数個の同一製品が、まとめて入荷して当然なはずなのに物理的にもデータ的にも小分けされて入荷する問題があった。このために、検品作業をまとめて実施できずに非効率的だった。安達氏らプロジェクトチームが調査をすると原因は米国側にあったが、改善を依頼することは困難だと判明。日本側の入荷システムと作業方法を変更して対処した結果、倉庫賃貸費用を年間600万円以上削減できた。「2007年11月ころから、週2時間くらいをプロジェクト活動に費やしてきた。一般的な改善活動とは異なり、シックスシグマ手法は問題の分析作業に時間をかけて解決策のオプションを広げる作業を大切にするから、良い解決策を見つけることができる」と安達氏は説明する。

 開催日はまだ未定だが、今回の上位入賞者はタイコ ヘルスケア ジャパンの親会社であるコヴィディエンが主催する世界大会にも出場する予定だ。コヴィディエンは2007年に米タイコインターナショナルから独立・上場した、年商100億ドル超の医療業界の著名企業。米国の拠点では2002年から、製造、調達、営業など全社的にシックスシグマ手法による業務改善活動に取り組んでいる。日本法人のタイコ ヘルスケア ジャパンとグループ会社の日本シャーウッド(東京都渋谷区)は2006年度(2005年10月~2006年9月期)からシックスシグマ活動を本格展開して、従業員数約1400人、年商690億円程度の2社で2006年度に2億5000万円、2007年度に3億6000万円の財務的成果を上げ、2008年度も前年度と同規模の約60のプロジェクトチームが活動している。世界大会で認められる改善リーダーを輩出するのもそう遠い日のことではなさそうだ。

■変更履歴
最終段落で財務的成果を説明した部分の記述に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2008/08/07 20:00]