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 富士物流はICタグを活用した業務効率化を強化している。同社は顧客の荷物の保管・管理を手掛ける3PL(サードパーティー・ロジスティクス)企業で、主に伝票などの文書や商品を預かっている。2007年12月に顧客から預かっている伝票などの文書が入った段ボール箱の入出庫管理(写真1)にICタグを採用し、今年8月には保管物の棚卸し作業を自動化(写真2)する取り組みを開始した。

ICタグを活用した文書管理システム
写真1●ICタグを活用した文書管理システム
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富士物流が開発中の棚卸しを自動化する無人ロボット
写真2●富士物流が開発中の棚卸しを自動化する無人ロボット
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 入庫時に顧客から預かった段ボール箱にICタグを張り付け、内容物などの情報を登録しておく。棚卸しを実施する際にはロボットが倉庫内を巡回し、各箱のICタグを読み取っていく。8月に試作機が完成し、「1年以内には実用化したい」と小林道男社長は話す。富士物流は顧客企業から頻繁に倉庫内の品物点数と帳簿が合っているかを確認するように依頼されるという。そのため、毎月1回の頻度で棚卸しを実施しているが、1回当たり90人の従業員が必要なうえ、100万円以上の費用がかかる。ICタグを活用して作業を自動化するでコスト削減を目指す。

 センサーを取り付けたロボットは上下に動かせるようになっており、棚の高い位置にある段ボール箱のICタグも読み取れる。現在は試作段階のこのロボットが実用化されれば、出庫作業をしていない夜間に棚卸しができるなど、生産性向上にも寄与すると見込まれる。

 入出庫業務に昨年12月から活用しているICタグは、入庫時に段ボールに取り付けて棚に置く際に端末で箱の中身の情報を入力しておく。探す手間を省いて正確に出庫できるようになったという。検品作業を行うためにICタグを読み取るゲートも設置。万が一、顧客の依頼と違った箱を出庫しようとしても、ゲートを通過する際に止められるようになった。富士物流ではICタグの適用範囲をさらに拡大していく考えだ。