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新製品開発プロセスの強化について説明する小林製薬の小林豊代表取締役社長(2008年11月11日、東京・千代田区)

 小林製薬は新製品開発プロセスにおける新しい評価手法として「パッケージテスト」と「量販テスト」を導入した。約2年間の試行を経て、2008年9月までにほぼすべての新製品に適用することにした。小林豊代表取締役社長が、11月中旬に東京都内で実施した2009年3月期第2四半期決算説明会の席上で明らかにした。

 パッケージテストでは「コンセプトがパッケージに落とし込めているかどうか」を確認する。100~200人の消費者モニターをインターネットで募集し、小林製薬の新製品を他社の競合製品と一緒に並べた状態の「模擬棚」を見て評価し、採点してもらう。これで一定の点数をクリアできない場合はパッケージのデザインを見直す。

 パッケージテストの基準を突破したら、次は「量販テスト」に移る。取引先のスーパーやドラッグストアなどの小売店の棚を1週間程度借り、実際に陳列・販売する。POP(店頭販促)広告などを何も付けずに目立たない状態にした発売予定の新製品を棚に置き、自社の既存商品や他社の競合商品と並べた状態でテスト販売する。そして、POS(販売時点情報管理)データを見て、小林製薬の既存の売れ筋製品と比較した場合の販売量がおおむね50%を上回れば、全国発売を決める。製品の分野にかかわらず、一律50%を基準とするのが原則だ。

 2008年9月に発売した女性用生理用品の新製品「サラサーティ ラストケア」の場合、事前の量販テストでは、既存の売れ筋である「サラサーティ コットン100」と比較して60%程度の売り上げを達成。基準を上回ったため、全国発売に踏み切った。

 小林製薬は新製品開発を促すユニークな仕組み作りで先行してきた(関連記事)。今回の取り組みでは、発売に至るプロセスを強化して、新製品のヒット率をさらに高める狙いだ。小林社長は「経済環境の変化によって消費者心理が厳しくなっており、小売店では『ついで買い』が減る傾向が表れている。新手法を当社のノウハウにして、“売りたいもの”ではなく、“売れるもの”を発売する考え方を徹底したい」と説明する。