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開発に携わった1.65lのペットボトルを手にする日本コカ・コーラの若林洋介プランニングマネジャー
開発に携わった1.65ℓのペットボトルを手にする日本コカ・コーラの若林洋介プランニングマネジャー

 買う人が主婦である、という点に着目して容器も見直した。今年4月に「アクエリアス」「爽健美茶」で1.65ℓのペットボトルを新たに開発・投入したのがそれだ。若林洋介プランニングマネジャーは2006年ごろから新しい大型ペットボトルを検討していた。「既存の2ℓ品と需要を奪い合わない新しい需要を狙った」(若林氏)

 新型ペットボトルは、奥行きが短く冷蔵庫のドアポケットに収納しやすい。また、側面にたくさんのくぼみを作り、つかみやすい。つぶしやすいのでリサイクル回収のために家庭で保管するのにかさばらない。

 これらはいずれも主婦を意識した特徴だ。複数のスーパーチェーンで2ℓと1.65ℓを合わせた売り上げが数%増加した。SBLの「7つの購買行動」に当てはめると、2ℓは「まとめ買い」客を、1.65ℓは軽いので「日々の買い足し」客を取り込んだと若林氏は分析している。

架空の顧客像で小売店への説明を工夫

 今回のSBLは世界のコカ・コーラグループの中で日本とドイツが先行して取り組んでいる。日本コカ・コーラは、いち早く販社や小売店を巻き込んで、世界に成功例を示そうと意欲的だ。そうした意欲を端的に表すのが、購買行動ごとに、架空の顧客像を表現するパネルだ。

 例えば、「日々の買い足し」をするのは、30代主婦の「真由美さん」。3人家族で育児と家事で忙しく買い物を素早くすませたい─といったプロフィールと短い物語を付けた。もちろんSBLのデータに基づいている。定量的・定性的なデータ分析から架空の顧客像を作る、ペルソナ・マーケティングに似ている。名前や写真、プロフィールがあると対象となる顧客が想像しやすい。

みちのくコカ・コーラボトリング営業推進部の佐々木善之先任係長。背後にあるのは架空の顧客像を表したパネル
みちのくコカ・コーラボトリング営業推進部の佐々木善之先任係長。背後にあるのは架空の顧客像を表したパネル

 みちのくコカでは小売店のバイヤーに商品を紹介するスペースにこのパネルを置いてある。同社営業推進部の佐々木善之先任係長は日本コカ・コーラからショッパーソリューションを学び現場の営業担当者に伝える役目を担った。「郊外なのか住宅地なのかといった店舗の立地や、規模によって主な顧客の購買行動が異なることをSBLは実証してくれた」と意義を語る。

 日本コカ・コーラは今後4000人規模のデータに基づき、大手小売りチェーンに対しては、「7つの購買行動」の比率などについて、個別のデータも提供する考えだ。