ヤマハ発動機は,二輪車(バイク)用補修部品の物流状況を把握するシステムを導入した。生産・販売拠点が国内外に分散するなかで,バイク用部品の正確な物流状況を可視化するのが狙い。2008年11月に国内と北米地域で稼働を開始し,順次,他の国や地域でも導入する。
新システムは,ソフト・ベンダーのGXSが提供するSaaS(Software as a Service)型のアプリケーション「GXS Trading Grid Logistics Visibility(以下Logistics Visibility)」を利用したもの。Logistics Visibilityには,物流業者が提供するインボイス(出荷明細書や請求書などを兼ねた書類)情報や,リアルタイムのステータス情報を保有。既存の受発注管理システムからLogistics Visibilityにインボイス番号を渡し,該当部品の番号や数量のほか,工場出荷や船積み,陸揚げ,通関,納入といったステータス情報を取得する。正確な物流情報を把握することで,納入日の精度向上につなげるほか,Webサイトを通じて取引先や顧客にも情報提供する。
プロジェクトは2007年7月に開始し,1年4カ月をかけて第一弾をリリースした。システム開発は,CSKシステムズ中部が手掛けた。