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三つのポイント

(1)二つの通信事業者の広域イーサでWANを完全冗長化

(2)4本のインターネット接続回線でトラフィックを均等に分散化

(3)認証ネットワークの導入で異動時の設定運用を省力化

 ベネッセコーポレーションは,1955年に岡山市で福武書店として創立された。同社は通信添削講座「進研ゼミ」で有名だが,現在は子会社や協力会社とともに,教育,語学,生活,介護の分野で様々なサービスを提供する。

 協力会社を含めると,ベネッセ・グループには約350もの拠点がある。同社のネットワークは東京と岡山の2カ所にあるデータ・センターを中心に,これらの拠点を接続している(図1)。また,同社は様々なコンテンツをインターネットで公開している。その膨大なトラフィックを流すため,岡山のデータ・センターを中心にインターネット接続回線を設けている。

図1●ベネッセ・グループのネットワーク構成<br>東京と岡山の2カ所のデータ・センターを中心に,全国にわたる大規模ネットワークを構築している。ベネッセ本体のバックボーンは東京近郊のMAN(京王ITソリューションズのエキスプレスイーササービス)と広域イーサネット・サービス(NTTコミュニケーションズのe-VLANとKDDIのPowered Ethernet)などを利用する。そのほかの関連会社や協力会社の接続には,フレッツ系サービスやインターネットVPNなども利用している。
図1●ベネッセ・グループのネットワーク構成
東京と岡山の2カ所のデータ・センターを中心に,全国にわたる大規模ネットワークを構築している。ベネッセ本体のバックボーンは東京近郊のMAN(京王ITソリューションズのエキスプレスイーササービス)と広域イーサネット・サービス(NTTコミュニケーションズのe-VLANとKDDIのPowered Ethernet)などを利用する。そのほかの関連会社や協力会社の接続には,フレッツ系サービスやインターネットVPNなども利用している。
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 これらのインフラ構築の根底にある考え方は「低コストで信頼性を向上する」(同社 IT戦略部の樋口康弘部長)というもの。これを実践するために同社は,回線や設備を2重化する際,「アクティブ-アクティブ」という方法を徹底している。この方法では,2重化した回線や設備の両方に負荷を分散し,帯域や性能を有効活用する。

 回線や設備を2重化する場合,片方の回線や設備を使っているときには,もう片方の回線や設備は待機させておいて使わない方法が多い。いわゆる「アクティブ-スタンバイ」である。この方法では,投資した回線や設備のうち半分は“遊んで”しまう。

異事業者の広域イーサで完全2重化

 拠点間を接続する社内ネットワークは,基本的に安価かつ広帯域なイーサネットを利用している。その中でも,狭い地域でより広帯域・低価格に特化したイーサネットMANと,全国規模で拠点を接続できる広域イーサネット・サービスの2種類を使い分けている。

 ベネッセ本体の拠点の多くは日本全国にあるため,WAN回線に広域イーサネット・サービスを採用している。具体的には,KDDIの「Powered Ethernet」とNTTコミュニケーションズの「e-VLAN」の2サービスを使い,アクセス回線,収容局,事業者網を完全2重化している。広域イーサネット・サービスの2重化は,2007年8月~12月に導入した。

 この2重化WAN回線では,最初に挙げた「アクティブ-アクティブ」を実践して帯域を有効活用。ここではルーティング設計によってそれを実現している。