PR

 富士通は2008年10月,受注・手配管理システムを含む基幹情報システムを再構築した。

 特徴は,SOA,XML,インメモリー・データベースといった新しい技術を多く採用して構築したこと。「顧客企業に,構築実績あるリファレンス・モデルを提供することを念頭に,最新技術を採用して開発した」と,プロジェクトを統括した同社の花岡和彦氏(経営執行役 Chief Information Officer IT戦略本部長)は説明する。

 今回開発した基幹情報システムは,(1)SAP CRMで開発した「受注・手配管理システム」,(2)受注・手配管理システムや既存の生産管理システムなど複数の社内システムから処理データを取り込む「ビジネス活動統合基盤」の二つから成る。

 ビジネス活動統合基盤は,処理データをXML形式で蓄積するXMLデータベースと,社内システムとXMLデータベースをつなげるサービスバスから成る。SOAやXMLはこのビジネス活動統合基盤の構築で採用した。

 蓄積したXMLデータの検索処理性能を高めるために,高速検索機能を備えるXML型データベース・エンジン「Interstage Shunsaku Data Manager」や,インメモリー・データベース「Oh-Pa 1/3」も採用した。

 受注・手配管理システムの開発は2004年春,従来システムの調査・分析からスタート。従来システムの内部仕様として1000以上あるインタフェースを洗い出した。設計作業は,分析が完了するまで着手しなかった。「分析を中途半端に終わらせて設計に進むと,必ず失敗するから」と花岡氏は説明する。分析作業の途中でERPパッケージの採用を決めた後も同様だ。「パッケージを使わずに手組みで開発したとしても,仕様の抜け漏れが出ないレベルでの分析を心がけた」(花岡氏)。

 その後,SAP CRMにアドオンする機能を検討。アドオンする機能の数は当初,100件ほどを見込んでいたが,800件近くに膨らんだ。そこで「特殊なケースの処理にしか利用しないのではないか」「費用がかかっても必要なのか」といった基準で,業務部門の担当者と議論を重ねて絞り込みを図り,最終的には3分の1にまで減らした。