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三つのポイント

(1)激しい業態変化に合わせ拠点を拡大,再編,集約

(2)業務別の重要度に応じてネットワークを使い分け

(3)主要拠点の従業員は場所を選ばずに業務を遂行

 千趣会の設立は1955年。当初はこけし人形の販売から事業を始め,職場の女性をターゲットとした食品などの頒布会事業を経て,1976年に通販カタログ事業を開始した。現在は女性向け衣料品などを軸とした,「BELLE MAISON」のブランド名で知られる総合通販事業を主力に展開している。現在の売り上げの8割強は,通販カタログ事業が占めている。

 近年の通販カタログ事業は,携帯電話を含むインターネット経由の注文が急速に増加している。同年同期で通販カタログ事業の売り上げの50%強は,インターネット経由。今後,さらにインターネット経由の注文比率が上がると見られている。

ダイレクト販売の効率性を追及

 頒布会事業,通販カタログ事業,そしてインターネット通販へと軸足を移しつつある千趣会。同社の事業を支えるシステムとネットワークも,こうした業態変化に合わせて,大きく構造を変えてきた(図1)。

図1●千趣会の業態変化と受注から配送までのシステムの変遷
図1●千趣会の業態変化と受注から配送までのシステムの変遷<br>頒布会事業からネット通販主流の現状まで,一貫して直販におけるコスト削減とそのためのシステム構築に対応している。
頒布会事業からネット通販主流の現状まで,一貫して直販におけるコスト削減とそのためのシステム構築に対応している。
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 頒布会事業が主力だった1980年代まで,同社は各都道府県に営業所を設立した。これら営業所の販売データを集約するシステム拠点は当時,最大で北海道,東北,関東,甲信越・北陸,東海,関西,中国,四国,九州・沖縄──の8カ所に配置してあった。各拠点のデータは大阪にあるデータ・センターにネットワーク経由で蓄積されたが,8拠点のシステムはそれぞれが独立していた。

 通販カタログ事業が主流になる1990年代以降は,大阪本社に新たに構築された通販カタログ事業のメインフレームで売り上げデータを集中管理するようになる。全国どこから注文を受けても,商品および顧客データベースを基に顧客対応ができるようにした。

 2000年代に入ると,カタログを見てインターネット経由で注文,あるいは通販サイト経由でインターネットから直接注文という購買スタイルが急速に根付き始める。インターネット経由であれば,基本的に顧客が基幹システムにある商品データベースに直接アクセスして照合して注文できるため,システム上で自動受注が実現する。受注は人手を介さないため,24時間の受注体制も実現できた。