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ポイントはここ!

●東京のデータ・センターと大阪本社に業務サーバーを置き2重化を実現

●ミラーリングに伴う帯域増加のコストをバースト通信対応サービスで抑えた

 大阪に本社を置く大幸薬品は2009年9月,本社を含む全国6拠点を結ぶネットワークを全面刷新した(図1)。最大のポイントは,従来使っていた広域イーサネット・サービス「KDDI Powered Ethernet」を,新型広域イーサネット・サービス「KDDI Wide Area Virtual Switch」(WVS)に置き換えた点だ。

図1●データ・センターと各拠点をKDDI WVSで接続<br>大幸薬品は,新たに業務サーバーをデータ・センターに置き,本社の既存業務サーバーをバックアップ用とした。各拠点からデータ・センターへの接続にはKDDI Wide Area Virtual Switch(WVS)を採用した。なお,将来的にはグループウエア・サーバーやインターネット回線もデータ・センター側に移行する予定。
図1●データ・センターと各拠点をKDDI WVSで接続
大幸薬品は,新たに業務サーバーをデータ・センターに置き,本社の既存業務サーバーをバックアップ用とした。各拠点からデータ・センターへの接続にはKDDI Wide Area Virtual Switch(WVS)を採用した。なお,将来的にはグループウエア・サーバーやインターネット回線もデータ・センター側に移行する予定。
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 ネットワーク刷新の発端は,事業継続計画(BCP)の一環として,本社で運用していた業務システムをデータ・センターに移そうと考えたことである。データ・センターに業務システムを置くとネットワークの増速が必要になり,Powered Ethernetのままではコスト増を避けられそうになかった。そこでコストを抑える手段を検討し,たどり着いた答えがWVSだった。

データ・センターをアクティブ系に

 同社は,業務で中心的な役割を果たしている業務サーバーを,大阪本社のサーバー・ルームに置いていた。もしこのサーバー・ルームで大きな障害が発生すると,全国の業務が立ち行かなくなってしまう。

 そこで同社はBCP実現のために,データ・センターを利用して業務サーバーを完全2重化する計画を立てた。具体的には,新たに用意した業務サーバーをデータ・センターに置いて,それを通常稼働のアクティブ系として使い,本社にある従来の業務サーバーをバックアップ系として使う。このために,アクティブ系のディスクの内容を,リアルタイムでバックアップ系のディスクにミラーリングすることにした。

 データ・センター側のシステムをアクティブ系としたのには,二つ理由があった。一つは,データ・センター内は徹底した2重化が図られているため,本社で運用するよりも耐障害性を高められる点。「社内のサーバー・ルームでは,隅々までの2重化は難しかった」と管理本部 情報システム部の片山貴裕部長は説明する。

 もう一つは監視にかかる負荷軽減である。同社では,ネットワークや基幹サーバーはもちろん,一般社員のパソコン設定までを5人の情報システム部員が担っている。さらに最近は,基幹業務システムのJ-SOX対応のための作業が増えたことで,システムやネットワークの運用・監視に割ける時間が減ったという。例えばシステム構築における各種仕様書の整備,ユーザーIDの管理やシステムへのアクセス制御処理の文書化などである。またこれらに伴い,会議も増加した。

 もはや,自社のサーバー・ルームでの24時間365日体制の運用・監視は限界に近付いていた。通常時に稼働させる業務サーバーをデータ・センターに置けば,データ・センター事業者に運用・監視の一部を任せられ,自社の負担を軽減できる。