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 キッズシティージャパン(東京都千代田区)が2009年10月から開始した会員制度「キッザニアクラブ東京」が、順調に会員数を伸ばしている。開始からおよそ半年が経過し、5000人の会員目標に対して半分以上の会員数を獲得した模様だ。

 同社は2006年から東京都江東区で子供向けエンターテインメント施設「キッザニア東京」を運営している。スポンサー企業が出展するパビリオンで、子供たちがその会社の業務の一部を実際に経験する「アクティビティ(仕事)」を提供するのが大きな特徴だ。勤労の報酬として館内専用通貨の「キッゾ」をもらうなどしながら、現実の社会の仕組みを自然に学べる。

 キッザニアクラブ東京に入会するには初期登録費用が5000円、年会費が5000円かかる。会員向け特典は、アクティビティをもっと体験したくなるよう仕向けるサービスが中心だ。「会員に年間5~10回来場してもらうのが目標」(同社の関口陽介マーケティング部長)という。

 例えば会員しか体験できないアクティビティを用意している。さらに自宅から自分の履歴を確認し、アクティビティの計画を立案できるようにした。キッザニアでは通常、顧客の来店履歴を管理していない。そのため「自分が過去にどのアクティビティを経験したか」は自分で記録しなければならなかった。会員はこれまで経験したアクティビティを「マイページ」で閲覧できる。

 このマイページの設置やアクティビティの履歴を取得するためのICチップ付の会員証の発行などの仕組みの実現のためIT(情報技術)に投資した。「3~5年で回収していきたい」(関口部長)という。

 会員向けの就業サービスやマイページのほかに、平日午後の部1回分の入場券などの特典も用意している。

「スペシャリスト型」にも「ジェネラリスト型」にも対応

 勤務経験を記録可能にしたのを機に、同じアクティビティを3回以上体験すると認定書を発行するなどの仕掛けも用意した。

 同社によると、子供たちには同じアクティビティを何度も経験したい「スペシャリスト型」と、多くのアクティビティを経験したい「ジェネラリスト型」の2タイプがいる。「会員の中で、ちょうど半々ずつで推移している」と関口部長は説明する。

 スペシャリスト型には、同じアクティビティを3回以上体験すると認定書を提供し、より高度なアクティビティに取り組める「会員用コース」を用意。3回以上同じ仕事をした子供には、スーパーバイザーのアシスタントとしてほかの子供たちの教育係になる「リーダー」や、より難しい仕事に挑戦できる「スペシャル」、英語を使った仕事ができる「イングリッシュ」の3種類のアクティビティを用意した。

 スペシャルのアクティビティでは、ピザショップなら1枚のピザに2種類の具を載せる「ハーフ・アンド・ハーフ」を作る。イングリッシュのアクティビティは、観光バスのバスガイドとして英語で観光案内をするなどだ。

 一方で、ジェネラリスト型の子供にも、経験したアクティビティが増えると認定バッジを贈与する「チャレンジコース」を用意した。20種類のアクティビティを経験すると1つ星、40種類以上だと2つ星、70種類以上だと3つ星のバッジになる。表彰状や通貨をボーナスとして提供する特典も付加している。

 「ジェネラリスト型の会員にも目標を持ってもらえるように、バッジなどを用意した」(「キッザニア東京」事業部営業本部営業企画部の永嶋茂人マネジャー)。キッザニア東京には約80種類のアクティビティがあるが、「70種類を達成して3つ星バッジをもらった会員が既にいる」(永嶋マネジャー)という。

 関口部長は「会員制度を企画する際に、経営陣から年間パスポートのような入場料の値引きではない満足度向上の施策を考えるように言われた」と打ち明ける。「こうしたキッザニアの特性に合わせた特典が受け入れられたことが、会員数が順調に伸びている要因」(同)と、目標の5000人会員達成に手応えを感じている。