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ポイントはここ!

●老朽化したサーバー・マシンを刷新,仮想化でリソースを有効活用しコスト圧縮

●集約に伴いデータ・センター(DC)引っ越し,新旧DCをファイバで結び,手間なく移行

 ゼネコン大手の大成建設は2010年3月,部門ごとに利用していた業務システムの統合を完了する。老朽化が進んだサーバー・ハードウエアの刷新と同時に,リソースの有効活用とコスト削減を目指し,仮想化技術を使ってサーバーを統合。プライベート・クラウドとも言える仮想サーバー環境を構築している。この結果,当初約90台あったサーバー・マシンは14台に減少。運用コストと電力コストも,それぞれ30%減らすことに成功した(図1)。

図1●サーバー仮想化によってリソースの有効活用を実現した大成建設のネットワーク<br>サーバー台数は約90台から14台に,電力消費は従来比70%に減り,コスト削減を実現した。既にサーバー集約は実施済みであり,論理的なサーバーのノード数は変更しなかったため,サーバー統合によるネットワークの大幅な変更は必要なかったという。
図1●サーバー仮想化によってリソースの有効活用を実現した大成建設のネットワーク
サーバー台数は約90台から14台に,電力消費は従来比70%に減り,コスト削減を実現した。既にサーバー集約は実施済みであり,論理的なサーバーのノード数は変更しなかったため,サーバー統合によるネットワークの大幅な変更は必要なかったという。
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 新環境への移行に当たっては,データ・センターの移設が必要になった。そこで移行期間中,業務に影響が及ばないよう,新旧データ・センターをダーク・ファイバで結ぶという秘策で乗り切った。

新旧システムの並存が最大の課題に

 新たなサーバー環境の構築に際して,同社は二つの大きな課題に直面した。一つはサーバーの置き換えに伴って,従来使っていたデータ・センターが要件を満たさなくなる可能性があること。スペースや消費電力の観点から,将来の拡張性を考えると,従来のデータ・センターは必ずしも十分とは言えなかった。

 もう一つは既存システムと新システムを並存させる必要があることだった。同社の場合,部門ごとに利用しているサーバーの台数や業務アプリケーションの種類が多い。サーバー環境の移行と一口に言っても,1回の週末に一気に置き換えられる程度のものではない。

 しかも一部のシステムは,ハードウエアの置き換えに伴ってOSをバージョンアップすることになった。こうなると,アプリケーションの動作検証,状況によってはアプリケーションの改修まで必要になり,多くの時間がかかることが予想された。

 同社社長室の服部正憲情報企画部IT調達室長は,「サーバーの入れ替えとアプリケーションのチェックを同じタイミングで行うようなことは,リスクが高くてとてもできない」と話す。少なくとも新旧システムの並存期間を1年間見積もる必要があったという。