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 食品卸大手である日本アクセス(東京都世田谷区)は営業体制を2010年4月に刷新する。採算性の良い優良取引先をITツールで把握できる仕組みが整ったことを受けて、そうした取引先に対する提案営業を強化することが狙いだ。全国各地の営業所のマネジャーには、個々の有力取引先に対するアカウントマネジャーの役割も担わせる。従来は、青果や豆腐といった商品カテゴリー別営業組織の責任者という役割にとどまっていた。

 日本アクセスは2009年に基幹システム「Captain(キャプテン)」を改良し、取引先別の「販売利益」を把握できるようにした。同社における販売利益とは、粗利益から倉庫運営費など販管費の一部を差し引いた利益を指す。この仕組みによって、冷凍食品などチルド配送が得意な同社の強みを生かせて採算性を高めやすい取引先や、将来伸びる余地がありそうな取引先を分析・抽出することが容易になった。

 そうやって抽出した優良取引先に対して、アカウントマネジャーから商品カテゴリーにとらわれずに取引先の特性に合わせた提案を柔軟にしてもらう。成田祐一専務取締役総合企画本部長兼秘書室長は、「従来の体制では気づかなかった『隠れた優良取引先』を開拓し、その取引先に合った提案を打ち出して売り上げを伸ばしたい」と施策の狙いを説明する。

 従来の日本アクセスは、商品カテゴリーごとに営業担当者を配置し、採算性についても商品カテゴリー別で管理してきた。一方、取引先は売り上げ規模に基づいて分類し、「これだけの売り上げがある取引先であれば、生鮮食品はこれくらい売れる余地があるだろう」などと見込みを立てて営業をかけてきた。