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PB商品の「酪農3.7牛乳」と「ハーシーチョコレートシロップ」を並べて陳列(クイーンズ伊勢丹白金高輪店)
PB商品の「酪農3.7牛乳」と「ハーシーチョコレートシロップ」を並べて陳列(クイーンズ伊勢丹白金高輪店)
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 クイーンズ伊勢丹(東京都新宿区)はPB(プライベートブランド)商品への広告掲載に力を入れている。全店で販売する「酪農3.7牛乳」パックの側面が媒体だ。第1弾は2010年5~7月にカルピスの商品広告を掲載した。第2弾として同年12月~2011年2月の予定で、リードオフジャパン(東京都港区)の「ハーシーチョコレートシロップ」の広告を掲載している。

 尾崎正明・白金高輪店店長は「牛乳を上回るペースでチョコレートシロップの売り上げが伸びている。シロップは使い方が分からないと買わない商品だ。うまく需要を喚起できている」と手応えを話す。クイーンズ伊勢丹はリード社から広告収入を得ている。

 PB商品のパッケージに広告を載せる取り組みはまだ珍しい。大日本印刷はこのビジネスモデルを開発してクイーンズ伊勢丹に提案した。同社は広告代理店のような収益モデルを模索している。今回の広告効果を高めるために、店内で配布しているアシェット婦人画報社(東京都港区)発行の無料冊子「ELLE Cooking」も活用した。ELLE Cookingの印刷も手掛ける大日本印刷の働きかけで、ハーシーチョコレートシロップを使ったスイーツのレシピを掲載した。

 大日本印刷はこの広告モデルを開発するに当たり、食品スーパーのPB商品に関心がある顧客のペルソナ(架空の人物像)を作成した。クイーンズ伊勢丹でよく買い物をする消費者にアンケートやインタビューを実施して得た知見を反映してある。大日本印刷らが作成したペルソナの名前は「宮沢和美」。夫と2歳の娘と3人で暮らす主婦という設定だ。平日の過ごし方や世帯年収、住所といったプロフィールも決めてある。大日本印刷は、PBの中から広告媒体としてふさわしい商品や、相性が良い食品を探したりするのに、このペルソナを活用している。

 ペルソナを活用したマーケティングには大きく分けて2つのメリットがある。主要ターゲットを1人の人間として描くことで、商品開発やサービス改善の工程でより顧客視点に立てる。顧客イメージを関係者間で共有しやすくする効果もある。

 大日本印刷は同様のPB広告をクイーンズ伊勢丹以外の小売り大手にも仲介役として働きかけていく予定だ。