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写真●ダイイチコンポーネンツの相川文治代表取締役専務
写真●ダイイチコンポーネンツの相川文治代表取締役専務
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 半導体切断装置の世界最大手であるディスコの子会社で、電動機の製造・販売などを手がけるダイイチコンポーネンツ(東京都大田区、従業員153人)は4月から、現場の小集団の労働時間当たり売上高を「見える化」する管理会計を導入する。主に現場リーダークラスの経営参画への意識向上を狙っている。

 京セラの経営管理手法「アメーバ経営」と似た発想で、生産、営業といった各部門で数人~十数人程度の小集団を形成。小集団ごとに労働時間当たり売上高を毎月算出する。また、別の部門の業務を支援したような場合には、それに応じて労働時間をやり取りする。相川文治代表取締役専務は、「繁閑の波が大きい部署の場合、閑散期に管理会計上の業績が“悪い”と気づけば、他部門の業務を支援するなどの行動を取るきっかけになる」と語る。部署単位で生産性を計ることで、現場の働きぶりと業績の連動について管理職が意識を高めることが狙いにある。

 管理会計を適用する前段として、同社は2010年夏以降、生産管理や出退勤管理などの基幹業務で従来使っていたERP(統合基幹業務システム)パッケージの利用を止め、表計算ソフト「エクセル」で代替する運用に切り替えてきた。この“新基幹業務システム”を1年運用し、業績データも1年分を蓄積した。前年と生産性などを比べられるようになったため、今回、管理会計を現場に適用することを決めた。

 従来のERPパッケージでは、管理会計を適用しにくい課題を抱えていたという。例えば管理会計を適用するために必要な業績数値を新たに取得したい場合などに、その都度プログラムの改修が発生。改修費用がかさんでしまうわけだ。

 その点、表計算ソフトをベースにした情報システムでは、「ある程度のITリテラシーがあれば、現場の従業員でもシステムを手直しできる」(相川専務)。管理会計手法が現場に定着し、活動レベルを引き上げたくなった場合にも、柔軟に情報システムを改良できるとみている。