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富士通ゼネラルの村嶋純一代表取締役社長
富士通ゼネラルの村嶋純一代表取締役社長
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 空調機器大手の富士通ゼネラルは、日本と海外販社の在庫情報を連携させるためのIT(情報技術)システムを構築する。10月以降にまず欧州地域で試験運用を開始し、その後、中東やアジア、オセアニアなどに順次展開していく。村嶋純一代表取締役社長は「海外販社の在庫の回転効率を高める施策を一段と加速させるため」と狙いを話す。

 富士通ゼネラルは「GDM(グローバル・ディマンドチェーン・マネジメント)システム」と呼ぶSCM(サプライチェーン・マネジメント)改革に2006年から取り組んでいる。例えば、部門横断型の「GDM会議」を開催し、各地の適切な在庫量を関係者が週次で議論。直近の販売数量の推移から適切な在庫量を決め、部品の調達量や生産計画を迅速に見直している。売れる製品を前線に供給し、売れない製品は出荷しない姿勢を徹底し、在庫の回転効率を高めるためだ。

 特に2010年10月からは、1カ月平均の「棚卸資産回転率(月平均売上高÷月平均の棚卸資産)」をKPI(重要業績評価指標)に設定し、活動に磨きをかけてきた。その結果、海外販社の2011年度の棚卸資産回転率は2009年度比で約20%向上。併せて同じ期間に、売れる見通しが立たない状態の不良在庫も70%減らした。2012年度はさらに前年度比60%減を目指している。

 このように成果を上げてはいるものの、実は「在庫情報を集約するプロセスに課題を抱えていた」(村嶋社長)。国内の在庫管理システムと海外販社のシステムが連携していなかったのだ。このため海外の在庫管理担当者は在庫データを表計算ソフトのファイル形式にいったん出力し、電子メールで日本側の担当者に送付。これらのデータを日本側でまとめてGDM会議などに利用していた。

 このような事情から、日本側の担当者が各地の海外販社の在庫状況を直接確認し、すぐに対策を検討するといった行動を起こしにくかった。今回の情報システムを世界各地に展開することで、こうした問題を解消できるわけだ。