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●群馬銀行の新情報システム
●群馬銀行の新情報システム
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 群馬銀行は情報系システムを刷新し、従来はシステム部門が営業推進などユーザー部門から逐次依頼されて作成していた顧客分析データについて、ユーザー部門が自ら加工や分析できるようにした。ユーザー部門への端末操作の研修などを経て2013年1月に稼働し、今後は各部門から寄せられた質問や利用事例をフィードバックする研修を行う方針という。システムには日本オラクルのデータベース関連製品を活用した。

 刷新したシステムは、様々な業務システムの情報を集めて、営業推進部門だけでなく経営管理や事務管理部門、コンプライアンス部門なども利用しやすいシステムを目指したという。データ量が膨大となる過去の顧客との取引で生じた資金フローなども分析しやすいように、データベースを構築した。

1年間かけ、求められる機能を調査

 群馬銀は従来稼働していた情報系システムがハードウエアの保守期限を迎えたため、2010年にシステム更改を計画。本部のユーザー部門に情報系システムに求める機能についてアンケートを行った。すると、「求める情報を欲しいときに出してもらいたい」という要望が多かったという。

 そこで1年間かけて、ユーザー部門がどんな情報を求めているのか掘り下げて調べた。同時に、どのようなデータベースの設計が必要か開発前に詳細に詰めたという。

 現在の銀行の多くは、勘定系システムのほかに様々なサブシステムを抱えている。例えば、投資信託や保険商品を販売する部門は、投信や保険の商品管理システムを持つ。事務管理部門は、顧客からの苦情を管理するシステムがある。複数のサブシステムを総合して取り扱わなければ顧客の取引状況は分からない。サブシステムからデータを集めて、顧客取引を管理する必要がある。

ユーザー部門自らが情報分析

 そこで群馬銀では、ユーザー部門の要望を基に、全体で約60あるサブシステムのうち顧客の状態を捉えるには、25のサブシステムが必要だと判明。25のサブシステムから体系的にデータを結びつけるデータベースを設計した。

 顧客との取引で生じる資金フローを分析しやすいように蓄積するデータベースを構築。収益管理や顧客のライフイベントに応じたマーケティング、リスク管理、監査業務にも活用できる仕組みを目指した。

 また従来は、営業推進などユーザー部門が、定型の情報分析だけでなく詳細な分析したいという場合、システム部門が逐一オーダーメイドで対応していた。データの内容についてはシステム部門よりもユーザー部門が詳しい。そのためユーザー部門が自らさまざまな加工や分析をできるように舵を切った。

 半面、ユーザー部門は膨大なデータから必要な情報を活用するスキルが要求される。そのため今後は、ユーザー部門からの質問や利用事例をフィードバックしてナレッジの共有を図る研修を進める方針という。

 データベースは過去5年分データを蓄積できる。利用開始時には過去1年間ほどのデータを貯めて利用を開始した。

 システム構築を決める際に群馬銀は、先行した他の地方銀の導入例から、いち早く運用を始めるほど資産となるデータが整理されて残るメリットがあると判断。早めの導入を決めたという。