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大量に蓄積したデータのなかから、ビジネスに有用な法則性や相関関係を発見する分析手法。対象顧客や推奨商品の絞り込みに活用することで、営業を強化できる。

 スーパーの店頭で、紙おむつの側に缶ビールを置いたら、缶ビールの売り上げが伸びた——。マーケティングの教科書に、よく出てくる逸話です。「紙おむつの購入者の多くは、車を使って夫婦で来店するため、ついでに缶ビールもまとめ買いする」という購買行動が、こうした現象の背景にありました。

 この例のように、「風が吹けば、桶屋がもうかる」というような購買行動は、簡単には見つかりません。例えば、数万アイテムを抱えるスーパーで、売り上げの相関関係が高い商品をしらみつぶしに見つけ出そうとしたら、人手ではとても対応できないでしょう。

 こうした課題に大きな力を発揮する技術が「データマイニング」です。

 データマイニングとは、大量に蓄積したデータのなかから、ビジネスに有用な一定の法則性や相関関係を導き出す分析手法です。

◆効果
仮説の立案を支援

 マイニングという言葉は、「採掘する」という意味です。企業が蓄えた膨大な生データのなかに眠る「経営のための金鉱」を掘り当てることが、データマイニングの意義だと理解すればよいでしょう。

 具体的には、紙おむつと缶ビールの例のように収益に結びつく商品の組み合わせを見いだしたり、購買金額の大きい優良顧客の属性を把握するといった取り組みです。

 データマイニングを活用するためには、膨大な生データを蓄積したデータ・ウエアハウスを構築する必要があります。さらに、業務単位や目的別にデータを集約したデータマートを整備することも求められます。これらの良否によって、有用な結果が得られるかどうかが決まります。

◆事例
購買行動を分析

 イオンクレジットサービスは、25億円を投じて「ターゲットマーケティングシステム」と呼ぶデータ・ウエアハウスを構築しました。狙いは、加盟店の集客効果を高めることです。2004年11月から、イオングループの各社と取り組みを開始しました。

 同社の取り組みの特徴は、クレジットカード会員から得られる購買履歴に、小売店が持つPOS(販売時点情報管理)データを組み合わせて、データマイニングによって顧客特性を分析する点です。

 通常、クレジットカード会社が入手できる情報は、「だれ」が「どこ」で購入したかという情報だけです。これに対して、イオンクレジットの取り組みでは、POSデータから「何」を買ったかが分かります。このため、購買行動の詳細な分析ができるというわけです。

(吉川 和宏)