パソコンに保存したファイルからキーワードを含む文書ファイルを検索するソフトウエア。10月に検索サイト大手のグーグルが評価版を発表し、他社も追随する見込み。
パソコンで文書を次々と作っていると、何をどこに保存したのか分からなくなり探すのに時間がかかっているという人も多いでしょう。こんな方に、お薦めなのが「デスクトップ検索」ソフトです。インターネットの検索サイトのように、キーワードを指定すると自分のパソコンのなかから、キーワードを含むファイルを探し出すソフトです。
米国の大手検索サイトのグーグルが、2004年10月に「グーグル・デスクトップ・サーチ(GDS)」と名付けたデスクトップ検索ソフトの評価版を発表しました。表示は英語のみですが、日本語のファイルの検索も可能です。
このソフトをインストールすると、パソコンのデスクトップ画面に常駐。キーワードを入力すると、パソコンのハードディスクとネット上のウェブサイトの両方からキーワードを含む文書やホームページを探し出します。
◆効果
様々な文書ファイルを検索
GDSは、主要なソフトウエアの文書ファイルを検索できます。例えば、マイクロソフトのワープロソフト「ワード」や表計算ソフト「エクセル」、受信メールやこれまで見たウェブサイトの履歴、インスタントメッセンジャーの会話履歴などのファイルを横断的に検索します。
表示結果を時系列やファイル形式別に並び替えることが可能です。また、特定のファイルを検索対象から外したり、検索結果に表示しないように設定できます。
GDSでは、検索を高速化するために、キーワードのインデックス(索引)ファイルを作成しています。ソフトをインストールした時には、このインデックスファイルを作成するのに数時間かかります。新規に文書を作成したり、新たにウェブサイトへアクセスするなど利用者がファイルを追加・更新するたびにインデックスファイルの情報も更新します。これにより、常に最新の情報が検索できます。
◆動向
マイクロソフトも参入
OS(基本ソフト)であるウインドウズでデスクトップ環境を独占しているマイクロソフトも同様のソフトを開発中です。デスクトップ検索ソフトが、だれもが使うソフトの新たなカテゴリーとして定着する可能性があるからです。
同社が開発中の次期OS「ロングホーン(開発コード名)」など今後発売する製品で、ウェブサイトの検索とパソコンのファイルを同時に検索できる機能を提供したいとしています。
今後、米ヤフーや米AOLなどのインターネット関連企業も同種のソフトを発表し、追随すると見込まれています。