PR

優良顧客を見極める分析手法。最新購買日、購買頻度、累計購買金額の側面から顧客の購買行動を分析する。販促効果を高めるうえで最も基本的な手法といえる。

 雑貨店で販売促進を担当するAさん。ある商戦機に特売を知らせるダイレクトメール(DM)を送ろうと、過去2年分の顧客の購買履歴を分析しました。累計購買金額が多い順に上位20%の顧客に対象を絞ってDMを送付したところ、ほとんど効果がありませんでした。

 失敗の原因は、購買金額だけに目が行き、いつ買ったかという点を見逃していたこと。DMを送った顧客のなかにはここ1年以上、Aさんの店で買い物していない人が多かったのです。

 自社にとっての優良顧客はだれかを見極める分析手法が「RFM分析」です。「Recency(最新購買日)」「Frequency(購買頻度)」「Monetary(累計購買金額)」の高低で顧客をランク付けすることによって、高いロイヤルティー(忠誠度)を持っている顧客や離反客を識別します。

◆効果
無駄撃ちを減らす

 RFM分析を実施するには、だれがいつ何をいくらで買ったかを蓄積した顧客データベースを整備することが前提となります。データベースに蓄積した顧客の購買履歴を、最新購買日、購買頻度、累計購買金額という切り口で分析します。

 3つの切り口で分析するのは、どれか1つの切り口だけで分析すると判断を誤る可能性が高くなるからです。冒頭のケースのように、累計購買金額が高い顧客でも、長い間買っていない顧客は既に離反していることが考えられます。再来店を促すのは容易ではないでしょう。

 たまたま特売のときにやって来てまとめて大きな買い物をしただけの顧客は、その店にそれほど高いロイヤルティーを持っていないかもしれません。RFM分析なら、継続的に買ってくれている常連客を導き出せるわけです。

 優良顧客を的確に見極めて集中的に手厚いサービスを提供すれば、販促費や販売員といった経営資源の有効活用につながり、利益率を改善できます。

◆事例
販管費率を大幅に改善

 アオキインターナショナルは5年ほど前から、RFM分析を取り入れて販促効率を高めています。

 自店のポイントカード会員の購買履歴を分析し、顧客を9つのグループに分類。それぞれの顧客グループに合わせてDMの内容や送付時期を変えて反応率を向上させました。

 従来は、顧客リストに載っている顧客全員にDMを送るといった方法を取っていました。DMの送付方法を変えて販促費を抑制したことが、昨年度の売上高販売管理費率を2001年度と比べて3.4ポイント改善させた大きな要因となっています。

(相馬 隆宏)