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ソフトウエアの規模を見積もる手法。利用者の視点に基づき、客観性の高い数値が算出できるため、ソフトウエア開発費の見積もり根拠に利用できる。

 システム構築費のうち、ソフトウエア開発費の占める割合は大きくなりがちです。しかし、ソフトウエア開発費の見積もり根拠はあいまいなことが多く、適正価格の見極めは難しいのが現状です。

 客観的な方法で見積もることができれば、適正価格の根拠になります。そのような見積もり法として期待されているのが、「ファンクションポイント法(FP法)」です。1979年に米IBMのA・J・アルブレヒト氏が考案しました。FP法の国際団体「IFPUG(International Function Point Users Group)」が標準化を推進し、実施方法を「CPM(Counting Practice Manual)」という文書にまとめています。CPMに基づく手法を「IFPUG法」と呼びます。

 IFPUGの日本支部「JFPUG(日本ファンクションポイントユーザ会)」には、2004年7月時点で286の法人会員と16の個人会員が所属しています。

◆効果
客観的に定量評価

 FP法の特徴は、ソフトウエアの利用者の視点で、機能(ファンクション)数などを計測(ポイント化)することです。FP法を使って算出できる「FP値」は、開発対象のソフトウエアの規模を表しています。利用者の視点で算出することが、ほかの見積もり方法との主な違いです。IFPUG法のCPMに基づいてFP値を算出すれば、見積もり担当者の違いによるブレは小さいといわれています。新しくソフトウエアを開発するときだけでなく、既存ソフトの機能を拡張する際などにも適用できます。

 ある程度の客観性を期待できるFP法ですが、ソフトウエア開発費の妥当性の根拠にするには乗り越えなければならない壁があります。FP値を金額換算するための「FP単価」を決めることです。FP値はソフトウエアの規模を示しますが、FP法では1FP当たりの金額を定めていません。FP単価は、個々の取引で設定する必要があります。FP法の利用実績を積み重ね、妥当なFP単価を把握することが必要です。

◆事例
根拠の1つとして利用

 システム構築を専業にするシステムインテグレーターの間でFP法の利用が広がっています。FP値だけを見積もり根拠にするケースはまだまだ少ないようですが、見積もり根拠の1つとしてFP値を算出するケースは増えているようです。

 例えば、岐阜県庁は「戦略的アウトソーシング」事業において、FP法を利用しました。この事業は、約120の既存システムを再開発し、平成13年度から平成20年度まで一括してアウトソーシングするものです。システムの数が多いため、簡便に見積もりできることと、利用者から見て妥当な見積もり方法であるといった理由で、FP法を採用しました。

(日経システム構築・松山貴之)