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 国際電気通信連合(ITU)が標準化した「IMT-2000」方式に準拠したデジタル携帯電話の総称。1980年代にサービスが始まったアナログ方式を第1世代、90年代のデジタル方式を第2世代と呼ぶのに対し、第3世代とされる。「3G」とも表現する。

 国内で最初の第3世代携帯は、2001年10月にNTTドコモがサービスを開始したFOMA。翌年、4月にKDDIがCDMA2000 1Xで、12月にボーダフォン(当時はJ-フォン)がVodafone Global Standard(VGS)で後を追った。

 第3世代携帯の特徴は、データ通信速度が速いことと、海外でも利用できること。第2世代で採用していたPDC(パーソナル・デジタル・セルラー)の通信速度は9600~28.8kビット/秒だったのに対し、第3世代のIMT-2000では数百kビット/秒以上と、文字通り桁違いに速い。また、PDCは日本独自仕様だがIMT-2000は国際標準なので、海外でも利用できる。実際にはIMT-2000にも複数の仕様があり、ドコモとボーダフォンはW-CDMA、KDDIはCDMA2000 1Xと異なるが、同じ方式であれば国が異なっても利用できる。

 鳴り物入りで登場した第3世代携帯だが、ユーザー数は伸び悩んだ。FOMAは、当初の半年で獲得できるとしていた15万人の達成に、1年以上かかった。理由の一つはサービス・エリアの狭さ。高速性を生かすアプリケーションやコンテンツがなかったことも挙げられる。なかなか第2世代携帯からの乗り換えを喚起できなかった。

 それが、ここ1年で大きく状況が変わった。サービス・エリアは第2世代に近付いた。6月末時点の全国の人口カバー率では、FOMAが99.7%(関東・甲信越なら99.9%)、1Xが93%、VGSが99.6%である。KDDIが昨年11月に開始した最大通信速度が2.4Mビット/秒のCDMA 1X WIN(方式はCDMA2000 1X EV-DO)も、9月末までには90%以上にする計画だ。

 カメラ付き携帯電話の普及などで、写真や動画といった大容量データを前提とした通信が身近になったことや、パケット定額制という固定料金制度の導入なども後押しして第3世代携帯のユーザー数は急激に伸び始めた。KDDIの1Xは昨年1月で500万人だったのが、今年7月には1Xと同WINの合計で1500万人を突破した。FOMAは、昨年12月にようやく100万人に達したあたりから急増し、今年7月には一気に500万人に膨らんだ。

 一方、より高速な通信を可能とする次の世代の技術開発も進んでいる。例えばドコモが採用を検討しているHSDPA(ハイ・スピード・ダウンリンク・パケット・アクセス)方式。3.5世代と呼ばれ、最大通信速度は14Mビット/秒である。高速移動時でも数十Mビット/秒の通信速度を実現できる第4世代の検討も始まっている。

(河井)