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販売実績を店舗と本部がリアルタイムに共有するシステム。商品のライフサイクルが短くなるなか、品切れや売れ残りを低減したい小売業から注目されている。

 どの商品がいくつ売れたか。単品の販売実績や在庫を精ちに把握できるかどうかが小売業の競争力を左右します。さらに最近では、商品が売れると即時に本部や店舗がデータを共有できるような仕組みを導入する小売業が登場し始めました。

 商品のライフサイクルが短くなった現在は、売れ筋を一刻も早く見極めなければ販売機会を失うことになりかねません。顧客の購買意欲が冷めないうちに、素早く商品を仕入れて販売する体制作りが求められているのです。

 どこの店でいつ何がいくつ売れたかを、即時で把握するための仕組みが「リアルタイムPOS」です。

 従来はPOS(販売時点情報管理)システムを導入しても、実績データは日次で集計する企業が大半でした。品切れを防ぐには、「前日までの結果が分かれば十分」と考えられていたためです。

◆効果
即断即決で商機逃さず

 仕入れ先からの商品供給が需要に追い付かない人気商品は各店で奪い合いになります。「タッチの差」で商品を確保できないことも珍しくありません。リアルタイムPOSを活用すれば、商品が売れると直ちに本部の社員や店舗の販売員が実績データを見られます。翌日にならないと正確なデータが分からないライバル店より早く、人気商品を押さえられるというわけです。

 さらに、POSレジで商品のバーコードを読み取るたびに本部のデータベースに蓄積した最新の価格情報を参照するため、時間限定の値下げセールを機動的に実施しやすくなる利点もあります。

◆事例
発注能力を底上げ

 米ウォルマート・ストアーズの支援を受けて情報システムを刷新中の西友は、POSシステムをリアルタイム方式に切り替えているところです。発注精度を高めて品切れや売れ残りを減らすのが狙いです。

 レジで会計が済むと、即時でウォルマートのデータベースに販売データを登録します。同時に、西友の本部社員や店員が実績を参照できます。店員は売り場にいながら、携帯情報端末でリアルタイムに正確な商品の売れ行きや在庫を把握できる仕組みです。

 ソニープラザ(東京・港)は、店舗を指導するスーパーバイザーがリアルタイムに販売実績を参照します。急激に売れ行きが良くなった商品を発見すると、店舗に設置したビデオカメラに映る売り場の様子をイントラネットで確認することによって売れる要因を突き止めるのです。売れている店舗の陳列方法やPOP(店頭販促)広告の書き方を、他店に素早く伝えられる体制を築いています。

(相馬 隆宏)