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 ビジネス上の価値を引き出すことを目標として、企業内に蓄えたさまざまなデータを収集して分析し、その結果を表示・配布する仕組みの総称。略してBIと呼ぶ場合が多い。概念自体は古く、約15年前に米国の調査会社であるガートナーが提唱した。BIという用語が一般的になったのは、ここ数年である。

 BIが注目を集めている背景には、「データをビジネスのためにもっと活用したい」と考える企業が増えていることが挙げられる。ERPパッケージ(統合業務パッケージ)の普及により、会計や販売・物流、生産といった基幹系システムのデータをリアルタイムで取得し、一元管理する体制が整いつつある。パソコンやネットワークを社内で利用するのが当たり前になり、社員が所望のデータを容易に取得・表示できることも追い風になっている。

 その一方で、データの活用には数々の壁が立ちふさがる。そもそもデータ分析の手法や、その手法を実践するためのソフトウエアは数多く存在しており、最適な手法を選び、使いこなすのは容易ではない。社内の異なる拠点や異なるシステムに散在するデータをいかに効率よく集めるか、集めた大量のデータから分析に適した形のデータベースをどう作るか、分析した結果をどのような形で経営層やマネジャ、社員に見せるか、といった問題もある。

 このような問題を解決するために、データの活用にかかわる手法やソフトを整理・統合して、「ビジネスに貢献するデータ分析」を効率よく実現するのがBIの狙いだ。

 BIの主要な構成要素には、(1)各システムから集めたデータから目的に合ったものを切り出して格納する「データ・ウエアハウス(DWH)」や「データ・マート」、(2)DWHやデータ・マートのデータを多角的に分析する「OLAP(オンライン処理分析)」、(3)蓄積したデータから表に見えない情報を探し出す「データ・マイニング」や「テキスト・マイニング」、(4)分析結果を共有するための「レポーティング」や「ポータル」、(5)さまざまな基幹系システムのデータを収集する「ETL(データ抽出・変換・流し込み)」などがある。

 (1)~(5)の多くは、情報系システムを実現するために以前から利用されていた手法やソフトである。ビジネスにいかに役立てるか、という目的のもと、これらを整理・統合して提供するのがBIと言える。BI製品を提供する専門ベンダーとして、コグノスや日本ビジネスオブジェクツ、ハイペリオンなどがある。各社は当初、(2)を中心に販売していたが、現在は(1)から(5)をカバーすることを目標に製品を拡充している。

 BIに含まれる仕組みの一つとして、現在注目を集めつつあるのは「CPM(コーポレート・パフォーマンス・マネジメント)」である。あらかじめ定めた経営指標にのっとって、経営状態をリアルタイムで監視し、問題があればすぐにアクションを起こせるようにするものだ 。

(島田)