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コンピュータの記憶装置全般のこと。広義にはメモリー(主記憶)やCD-ROM装置なども含むが、最近は大型のハードディスク装置を指す意味で使われるケースが多い。

 先日、オフィスにあるキャビネットを整理していたら、入社して間もなくに執筆した記事が出てきました。そのなかで、IT(情報技術)の進化の速さを感じさせる記事が1つありました。それは、1989年に日本IBMが投入したホストコンピュータ向け磁気ディスク装置「IBM3390」の新製品記事です。

 この製品は、当時の世界最先端の磁気ディスク装置ですが、記憶容量は最大のもので装置当たり約20ギガバイト。現在、私が会社で使っているパソコンのハードディスクに比べて半分の容量しかありません。それでもこの製品が、記憶装置全般を意味する「ストレージ」の分野において、IBMのフラッグシップ製品だったのです。

◆効果
システムの進化を支える

 ハードディスクを中心としたストレージの大容量化と低価格化は、CPU(中央演算処理装置)とネットワークと並んで、情報システムを進化させる原動力になっています。新技術を取り入れた最新OS(基本ソフト)ほど大容量のディスクを必要としますし、扱うデータも動画のように大容量になっています。IBM3390が発表された当時は、「こんなに大容量では、使い切れないんじゃないか」と思ったものですが、いまやパソコンでも20ギガバイトでは足りないという方も少なくないでしょう。

 記憶容量当たりの単価も大きく下がっています。IBM3390では1メガバイト当たり約2500円。これに対して、パソコン用の外付けディスクは約70ギガバイトで7万円程度ですから、1メガバイト当たり約1円。構成や販売形態が違うので正確な比較ではありませんが、実に2000分の1以下になりました。

◆技術
ネットワークとの融合が進む

 ストレージの活用方法も進化しています。従来はコンピュータ本体にストレージを接続する形態で利用していました。しかし最近では、ネットワークに直接接続し、複数のコンピュータから利用できる「NAS(ネットワーク・アタッチト・ストレージ)」と呼ばれるシステムが注目されています。これは、ディスク装置に専用のOSが搭載されたもので、いわばファイルサーバー専用機とも言えるものです。

 もう1つ注目されているのが「SAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)」と呼ばれるシステム形態。LANとは切り離して、ストレージだけでネットワークを構成するものです。コンピュータとのデータのやり取りでLANの転送能力を圧迫しないことや、様々なストレージを1カ所で集中管理できるというメリットがあります。ウインドウズやUNIXといった異種コンピュータで、SANを構成するストレージを共有できるような技術もあります。

吉川 和宏 kyoshika@nikkeibp.co.jp