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顧客の状況に合わせて、適切な情報システム環境を提供するサービス。利用状況に応じて使用料が変動するため、企業は負担コストを軽減できる。

 情報システムの導入に慎重な姿勢を見せる企業は少なくありません。ハードやソフトの購入や保守にかかるコストに見合うだけの効果が得られるか、確信が持てないからです。

 情報化投資の削減を重視する企業から注目を集めているのが、「オンデマンドサービス」です。情報システム会社がデータセンター内にサーバーを用意し、顧客企業の利用状況に合わせて適切な環境を動的に提供するというもので、日本でも利用環境が整いつつあります。

◆効果
必要な台数だけを利用

 オンデマンドサービスの内容は、すでに情報システム会社が提供しているホスティングサービスとほぼ同じですが、いくつか異なる点があります。大きくは、次の2点がホスティングとの違いです。

 1つ目は、企業の利用状況に応じて、その都度適正な台数のサーバーを割り当てる点。2つ目は、企業のサーバーの利用状況を確認して、使った分だけの使用料を徴収する従量制の料金体系を全面的に採用している点です。

 もう少し詳しく説明しましょう。オンデマンドサービスでは、どの顧客がどの程度の処理を必要としているかを把握して、必要なところにサーバーを優先的に割り振ります。このため、各店舗が販売データを本部に送るといった時間帯には100台のサーバーのデータ処理能力を利用する一方で、他の時間帯にはデータ蓄積用のサーバー1台しか使わないといったことが可能になります。

 オンデマンドサービスの料金は、サーバーのCPU(中央演算処理装置)やハードディスクをどれだけ利用したかによって決まります。水や電気と同様に、使った分だけの料金を支払えば済むわけです。

◆展望
IBMが積極的に推進

 現在、オンデマンドサービスを提供する企業は複数存在しますが、なかでも力を入れているのがIBMグループです。2003年11月には、日本IBMがオンデマンドサービスの中核技術基盤である「ユニバーサル・マネジメント・インフラストラクチャー(UMI)」を発表しました。

 UMIは、サーバーの利用状況の計測や割り振りといった作業の自動化を可能にする技術です。すでに米国ではUMIによるオンデマンドサービスを提供していますが、日本でも2004年末をメドに同様のサービスを開始する方針。日本IBMはUMIを活用して、効率的にオンデマンドサービスを提供できる体制の構築を狙っています。

 2003年12月には富士通もオンデマンドサービスを開始しました。今後3年間で導入企業500社と受注額1000億円の達成を目標にしています。

長谷川 博 hhasegaw@nikkeibp.co.jp