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電話やインターネットを通じた顧客対応を集中的に担当する部署・施設。問い合わせ対応にとどまらず、顧客情報を基に商品を提案するといった機能を担うことが多い。

 最近よく聞く「コンタクトセンター」という言葉は、コールセンターとほぼ同意です。ただし、電話(コール)以外に、電子メールやホームページなど顧客に接するチャネルすべてに一貫して対応できる体制を指します。

 コンタクトセンターと言えば、顧客からの電話やメールに受け身の対応をするだけで、利益に貢献しないコスト部門といったイメージが根強くあります。

 「選択と集中が重要」ということでセンター業務をアウトソーシングするのも一手ですが、顧客からクレームの電話が来ても「怒らせないようにその場しのぎの対応をすればいい」と考える企業も一部にあるようです。

 しかし、発想を変えて、顧客の生の声であるクレームを組織的に共有できれば、商品やサービスの改善に役立てることも可能になります。

◆効果
収益向上にも貢献

 クレーム対応だけではなく、顧客データベースを駆使し、その顧客の好みに応じた商品やサービスをコンタクトセンターで提案できれば、収益向上にもつなげられます。ただし、これを実現するには、顧客の属性や購買履歴などを詳細に把握できるデータベースの整備が不可欠です。

 近年目立つのは、営業再編のツールとしてコンタクトセンターを使うケース。小口の顧客に対し、営業担当者が直接訪問したり電話をかけて「御用聞き」するのをやめ、対応をセンターに集約するのです。これにより、営業担当者を削減したり、大口顧客の対応に専念させて売り上げを伸ばすことが可能です。

 技術面では、通信技術の急速な発達が重要。通信コストが大きく下がったため、大都市圏の顧客に対しても、人件費や地価の安い地方のセンターで対応することが増えています。

 山形県が2003年度予算案にコールセンター立地に対する補助制度を盛り込むなど、雇用創出効果の大きいセンター誘致のため、補助金を出す地方自治体が増えているのも追い風です。さらに人件費が安い海外でのセンター設置も現実的になりつつあります。

◆事例
中国にセンターを設置

 日本生命保険は昨年、「アウトバウンドコールセンター」を新設しました。営業担当者が訪問しにくいものの保険契約者の在宅率が高い平日夜や週末にも、電話をかけて接触を試みます。住所変更がないかを尋ねるなどきめ細かい対応で、解約を防ぐ狙いです。

 一方、デルコンピュータ(本社川崎市)は、今後の問い合わせ増加分について、中国・大連市のセンターにおいて日本語で対応する方針です。すでに現地で約50人を採用し、教育を進めています。

清嶋直樹 nkiyoshi@nikkeibp.co.jp